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消費マインド悪化はデルタかインフレか:ジェレミー・シーゲル
2021年8月17日

ウォートンの魔術師ジェレミー・シーゲル教授が、強気スタンスを継続しながらも、消費者心理の悪化について今後注意が必要と話している。


私はインフレが穏やかになりつつあるとは考えていない。
CPIの発表を見直してみると、住宅分野の寄与がほとんどない。
これまで言ってきたように、指数に対する(帰属家賃の)寄与にはタイム・ラグがあり、今後数か月持続的な圧力になるだろう。

シーゲル教授がウォートン・ビジネス・ラジオで13日、同週に発表された物価統計について解説した。
11日のCPIの数字こそインフレ鈍化を期待させるものだったが、翌12日のPPIの数字はインフレ上昇が継続していると印象付ける結果だったという。
PPIは市場予想を超え前年比7.8%上昇となった。
教授は、FRB高官の中に早期テーパリングを促す声が増えつつあるとして、今月のジャクソンホール会議でテーパリングについて発表される可能性があると示唆している。

一方で、米経済の先行きについて心配な点も出てきたという。
13日発表のミシガン大学消費者信頼感指数だ。
8月の速報値が7月の確報値から11.0ポイントも悪化したのだ。

「この数字は昨年のパンデミックの最低値よりも低く、信じがたいものだ。
足下の状況について悪化したものもあるが、ほとんどが先行きに対する悪化だ。
これをデルタ変異種の影響と解釈する人もいるが、掘り下げてみると、自動車や家電の購入へのショックかもしれない。
この分野では、入手できるかという点に加え、価格の急騰によって消費者心理が大きく冷え込んでいる。」

デルタ変異種、供給制約と物価上昇が経済の重しになっている可能性があるとして、シーゲル教授は今後も注目すべき分野と話している。
デルタ変異種についてこれまで比較的楽観的な見通しを述べてきた教授だが、影響がないと考えているわけではない。
とはいえ、そこは《永遠のブル》である。

「これが今後2-3か月、少し消費者の支出・旅行を押し下げるかもしれない。
私は、これは市場に織り込まれつつあると思う。
興味深いことに、経済再開銘柄は少し沈んだものの大きくは売られておらず、バリューはこれまでやグロースとの比較においてこの1-2週持ちこたえている。」

米長期金利について尋ねられると、シーゲル教授は、現状市場が1.3%台に居心地のよさを感じていると解説した。
しかし、これに影響を及ぼしうる要因が2つ想定される。
テーパリング発表とデルタ変異種の動向だ。
このうち、テーパリングについては「トレマー」(揺れ)程度のインパクトだろうという。
一方、デルタ変異種の動向のインパクトは大きい。

忘れてはいけないのは、デルタ変異種による米国債にはヘッジ需要が・・(聞き取れず)・・
このデルタ変異種がなくなれば、今年終わりの4か月で金利は大きく上昇するだろう。


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