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流動性相場は続くが要注意:モハメド・エラリアン

アリアンツ経済顧問 モハメド・エラリアン氏は、最近の米金利低下が一時的なものだとして、数週間のうちには元に戻る可能性があると予想する一方、用心が必要な局面に入りつつあると投資家に釘を刺している。


(金利低下を)3つの観点から見てみよう:
テクニカル、ファンダメンタル、政策のいずれか?
私は、ほとんどがテクニカルによるものだと考えている。

かつて世界最大の債券ファンドPIMCOを率いたエラリアン氏がCNBCで、8日の米長期金利の低下についてコメントした。

エラリアン氏の分析は次の通り:

  • テクニカル: デュレーションを短期化していた多くの人たちがカバーを迫られた。
    また、ALMに関わる買い、外国人の買いがあった。
  • ファンダメンタルズ: 成長見通しが少し弱まったが、変化を正当化できるほどの大きさではなかった。
  • 政策: ECBは少しハト派に寄ったが、FRB議事録はよりタカ派的だった。

エラリアン氏は、近日の金利低下が主にテクニカルによるものと結論している。
それだけに数日とはいかなくても数週間のうちに戻しうると話している。
一方で、急激な反騰については、可能性はさほど高くないという。
金利上昇を予想して損失を出した人たちのリスク選好はすぐには戻らないと思われるからだ。

エラリアン氏は以前から、インフレを一過性とするFRBの見方に異論を唱えてきた。
インフレを過小評価すれば、将来、政策を急転換させることとなりかねず、市場・経済を損ないかねないと言い続けてきた。

「私は、最大のリスクは、FRBが出遅れているとの証拠がどんどん出てくることだと思う。
FRBはテーパリングすべきなのに、していないため、最後には急激に大きくやらざるをえなくなる。・・・
FRBはすでに出遅れており、ジャクソンホールはコミュニケーションのとても難しい場となる。」

エラリアン氏は、近年の強気相場の主因を流動性相場と分析してきた。
同氏によれば、流動性相場に着目したトレードはまだ有効だという。
しかし、これまでのように何の思慮もなく続けていいものでもなくなってきたようだ。

忘れてはいけないのは、インフレの状況を考えると、FRBがこの流動性を維持するのが困難になっていることだ。
この信じられない相場の終焉を宣言するのはまだだろうが、流動性供給を注視しないといけない。
FRBは、現状の政策を正当化するのが難しくなっていくだろう。


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