河野龍太郎氏:デフレが終わる時

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BNPパリバの河野龍太郎氏が、ポピュリズム台頭の原因、成長の時代が終わった原因について書いている。
ポピュリストは正攻法での財政再建を怠るため、財政インフレによって日本の公的債務が調整していくと予想している。


河野氏はReutersへの寄稿で、ポピュリズム台頭の一因として世界経済の長期停滞入りを挙げている。
長期停滞の陰にはコーポラティズムの蔓延があるという。
その壮大な歴史観については原典をお読みいただくとして、ここではそうした認識の上で導出される河野氏の経済観を紹介したい。

親が子・孫を食い物に

商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。お買い物される際には、必ず商品ページの情報を確認いただきますようお願いいたします。また商品ページが削除された場合は、「最新の情報が表示できませんでした」と表示されます。 まず、日本のポピュリズムの常套手段とは何か。

「景気回復が止まってしまえば人々のいら立ちが強まるが、政府は拡張財政を続けることで、それを回避している。
しかし、結局、それは将来世代の所得を先食いすることで、問題を先送りしていることに他ならない。」

確かに1975年以来の日本財政の歴史は問題先送りの連続だ。
親が子や孫を食い物にする構造が続いている。
果たして親は、この収奪に見合うだけのものを子や孫に与えてきたと自信をもって言えるだろうか。

1億総バラマキ

日本の高齢化は人的資源の不足という問題を突きつけている。
これを解決するため、政府は高齢者や女性に労働参加を促している。
養われる側にならず、養う側になれというメッセージだ。
しかし、河野氏はこの施策にも限界を指摘する。

「1億総活躍プランとして、これまで包摂(ほうせつ)されていなかった人々にも光が当てられている。
・・・歳出削減や増税で財源が捻出されているわけではないから、これも結局、将来世代の所得を先食いするということである。
1億総活躍プランは懸念した通り、1億総バラマキ・プランの様相を強めている。」

日本政府の抜本的対策

かくして日本の債務は拡大する。
政府はどう抜本的な対策を講じるのか。

「公的債務の膨張が続いても、日銀のアグレッシブな金融政策で、金利上昇は避けられている。」

見事なまでの弥縫策である。

(次ページ: 時間稼ぎの限界)