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欧州株、バリュー株で分散しろ:ゴールドマン・サックス

ゴールドマン・サックスのピーター・オッペンハイマー氏は、2022年の米国株について上昇を予想しつつ、地域/ファクター/セクターの分散を奨めている。


まだいくつか株式に対する前向きな見方を支持する点が存在している。

オッペンハイマー氏がBloombergで、S&P 500について来年末5,100を予想する理由を述べた。
同指数の15日終値は4,682.81。

オッペンハイマー氏は来年、米株価の上昇ペースが鈍化する可能性を見ているが、それでも上昇を予想している。
同氏が挙げたポイントは:

  • 経済成長: まだ拡大しており、来年も長期トレンドを上回ると予想。
  • 実質金利: 高インフレと低い政策金利で、実質金利はマイナス。

それぞれキャッシュフローと割引率に影響する要因だ。
いずれもまだ追い風としながら、株価上昇率はセルサイドのお決まりとされる10%より小さくなっている。
来年末の5,100は決して野心的な目標ではない。

オッペンハイマー氏は、リーマン危機後からの市場サイクルで米国株市場のパフォーマンスが他市場より圧倒的となった背景を説明した。

  • 米経済が他の経済より良かった。
  • グロースやテクノロジーが好調で、米指数は外国の指数に比べそれらウェイトが大きい。

過去は米市場が圧倒的だった。
しかし、オッペンハイマー氏は、今後、米市場と他の市場の利益成長の格差が縮小すると予想している。

全体として、エクスポージャーの地理的多様化が有効だと考えている。
米国が良くなくなるとは思わないが、今後は地理的な集中度を下げ、分散した方がよいだろう。

株式等リスク資産が長く上昇を続ける中、オッペンハイマー氏はリスク・ヘッジの手段を尋ねられている。
まず、債券についてはマイナスのリターンを予想しており、ヘッジ手段とはならないという。
すでに金利はゼロ近傍にあり、下がる確率より上がる確率が高いためだ。
債券を除外した後、同氏は賛否の分かれる提案をしている。

株式などリスク資産へのエクスポージャー増加に対しては、現金の方がはるかに良いヘッジ手段になるだろう。
他のリスク資産やコモディティのような実物資産には構造的に前向きな見方をしている。

現金はゴミ」なのか否か、市場には両論が存在する。
インフレによって購買力を侵食されやすいという意味で、現金が疎まれることもある。
しかし、リスクを回避した結果の待機資金の置き方としては、現金(短期の債券・預金を含む)は現実的な選択肢だ。

オッペンハイマー氏は、地理的な分散を奨める中で欧州株に言及している。
世界的にファンダメンタルズの変化が予想されるという。
過去はデフレ的になり金利が低下し、グロースやテクノロジーが有利になり、同ウェイトの大きな米国株が有利だった。
今後はそれがある程度巻き戻し、米市場の優位が薄れていくという。
現在、欧米間で見られるバリュエーションの30%の格差について、オッペンハイマー氏は大きすぎるとし、バリュー株や分散を求める投資家に対し欧州株を奨めている。

インフレや債券利回りが上昇すれば、市場のうちバリューの部分が恩恵を受ける可能性が高い。
例えば、イールドカーブのスティープ化は銀行を助け、コモディティ価格上昇はエネルギーや資源等のセクターを助ける。


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