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欧州を見れば数週後の米国がわかる:モハメド・エラリアン
2020年11月25日

アリアンツ首席経済アドバイザー モハメド・エラリアン氏が、市場の先行きを楽観しつつも、そこに至るまでのでこぼこ道に注意するよう促している。


市場は(すばらしい行き先に至る)道筋について十分注意を払っていないようだ。
JPモルガンは先ほど第1四半期のGDP予想をマイナスに修正した。
これは、財政刺激策がなければ、W字回復になるかもしれないこと、困難に陥る企業が出てくること、苦しむ家計があることを示している。

エラリアン氏がCNBCで、市場を支配する楽観論について警告している。
同氏は、直近で楽観をもたらしたのがワクチン開発のニュースであると指摘し、自身もそうしたニュースを素直に喜んでいると話す。
単に成功しそうなワクチンの数が増えるだけでなく、配送しやすいワクチンが開発されつつあるのも朗報だという。

しかし、それは行き先の議論にすぎない。
エラリアン氏は以前から、最終的な行き先とそこに至るまでの道筋を分けて考えるよう主張してきた。
ワクチンはコロナ・ショックにとっての大きなブレークスルーになる。
良いものができれば、コロナウィルスを克服できるだろう。
そうなれば、次にはすばらしい行き先が待っている。
しかし、ワクチン接種が広く行われるまでにはまだ時間がかかる。
だから、行き先に行き着くまでの「道筋」はそう容易でないかもしれない。

エラリアン氏は「道筋」が多難と考える理由として、欧州でのパンデミック再拡大を挙げている。

「感染者数という点で、欧州はおそらく2、3、4週間ほど米国に先行している。
今日発表された欧州PMIを見ると、50から45.1へと急激に収縮した。」

エラリアン氏は、欧州経済が経験している苦境を米経済がなぞる可能性があると考えている。
それを回避するためには財政刺激策が重要となるが、同氏はこの点で悲観的だ。

もしも大規模財政刺激策が講じられなければどうなるか。
私は今から1月まででは講じられないと予想している。
小規模で大したことのないものならありうるが、そうなれば、はるかにまばゆく輝く最終的な行き先に至る道筋には多くの障害が立ちはだかるだろう。

エラリアン氏は、信用危機までは予想しないものの、破綻の増加を予想しているという。
このため、投資にあたっては銘柄選別を徹底するよう奨めている。
同氏は、今後の投資環境を、大昔にディズニーランドに子供を連れていく様子に喩えている。
みんなすでに大喜びで、ディズニーランドは夢の国。
でも、そこに至るまで長いでこぼこ道を走らなければならないようなものだ。


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