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次の景気後退期、米長期金利は0.5-1.0%へ:ムーディーズ
2019年10月6日

ムーディーズ・アナリティックスが、米金利の欧米化を予想している。


米国債利回りは、米実質GDP成長率が平均で2%以下なら上昇することはない。
10年債利回りの最近8月28日の底である1.48%から推測して、次の景気後退では10年債利回りは0.5-1.0%、30年債利回りは1.0-1.5%までそれぞれ低下するだろう。

ムーディーズが3日付レポートで、次の景気後退期における米長期金利・超長期金利の記録的水準までの低下を予想した。
最近の日欧の超低金利/マイナス金利を引き、実現可能性が高いと主張している。
一方、金利上昇に賭けている人たちについては、その前提が誤っていると指摘している。

「米国債市場がバブルであり、長いデュレーションの債務を知らずに保有している人はすぐに大きな損失に見舞われるという主張は、米国が景気後退を回避し、今後5-10年で少なくとも平均2.3%以上の成長を始めることを前提にしている。
歴史は、そうした仮定が誇張に近いことを警告している。」

ムーディーズは中期的に景気後退が到来すると予想し、平均で実質2.3%以上の経済成長は想定していないのだ。

長期金利・超長期金利の極端な下げは金融システムに重大な悪影響を及ぼす。
信用創造を仲介する銀行もさることながら、社会に不可欠なインフラである年金・保険に打撃を与えうるからだ。
低金利からは得るものも多いが、それとは別のところで失うものも少なくない。

そうした苦しいセクターとは逆に、長期債を保有する投資家がしっかりリターンを得る可能性をムーディーズは指摘する。

今日の超低金利にも関わらず、米国債は景気後退を迎えればまだ魅力的なリターンを上げるかもしれない。
つまり、米国債利回りは今後5年のうちに数十年来、もしかしたら史上最低記録をつけるかもしれない。

低金利でインカム・ゲインはすっかり減ってしまったが、ここからさらに金利が低下してキャピタル・ゲインが得られる可能性があるというのだ。

ムーディーズは、長期・超長期金利低下を予想する理由として金融緩和の余地がない点を挙げる。
通常、景気後退期にはFF金利を5%程度下げる必要があるが、すでに同金利は2%を切るところまで下げている。
次の景気後退に対応するには、短期金利をゼロまで下げることのほかに長期金利低下が必要となる可能性が高い。

ムーディーズは一方で、FF金利の先物市場が近い景気後退入りを予想していないとも書き添えている。


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