次の弱気相場ETFは危ない:ジム・ロジャーズ

Real Visionによるジム・ロジャーズ氏インタビューの第4弾: ETFのメリットとリスク、ETFに着目した投資戦略が語られている。


「何が起こっているかは注視している。
ETFがとても効率的で、とても容易で、とても単純なのは疑問の余地はない。
もちろん問題もある。」

ロジャーズ氏がインタビューで、ETFに潜むリスクについて指摘している。
ETFは表面的にはわかりやすく売買も簡単だ。
しかし、これが投資家の軽率な投資を引き起こすのだという。

「簡単にこう言える。
『ドイツを買いたい。』
そしてドイツのETFを買い、そのドイツETFの中身、あるいはそれが保有するのにいいETFかどうかを確認しない。」

ETFには優れた銘柄とそうでない銘柄が存在するとロジャーズ氏は言う。
それなのに投資家は、ETF投資が簡単であるがゆえに、中身を確かめることがないのだという。
これがETFを過大に発展させたとロジャーズ氏は考えている。

ロジャーズ氏は、弱気相場でETFに起こることを予想する。
ETFやETFに組み込まれた銘柄がそれ以外の銘柄より大きく下げるというのだ。

「他の銘柄より大きく下がる理由は、みんなが保有しているからだ。
ETFに組み込まれていない銘柄も下げるだろうが、ETFに組み込まれたものほどは下がらないだろう。
みんなETFを通して株式を保有しており、みんなが投げ売りするからだ。
だから、組み込まれた銘柄はより大きく下落する。」


強気相場で人気が出たものが、弱気相場で諸刃の剣になる。
こうした例をロジャーズ氏はいくつか話している。
1つ目は1987年のブラック・マンデーの一因となったポートフォリオ・インシュランスだ。
株価が下落すると保有銘柄の持高を自動的に下げるという《保険》は、投資家に安全をもたらすための仕組みだった。
しかし、実際には、逆に暴落の引き金となった。

「株式市場はポートフォリオ・インシュランスのために1日で20%下落した。
あの日は誕生日、人生最高の誕生日だ。
・・・
夏中ショートをしていたが、株は上がり続けていた。
突然、いくらかわからないほど大金が儲かったんだ。」

2つ目は日銀のETF買い。
インタビューのあった2017年9月、ロジャーズ氏はまだ日本株ETFを保有していた。

「私が日本株ETFを保有する理由は、日銀が買っているからだ。
日本の証券会社も買っている。
私に何か素晴らしい考えがあるというわけではない。」

当時は保有していたが、危なくなってきたから売却したという話らしい。
このやり方こそ、ロジャーズ氏が考えるETFに関する戦術のようだ。

誰かが時間をかけてETFに入っていない銘柄に注目したら、そういう銘柄で素晴らしいチャンスが生まれるだろう。
そうした銘柄は無視されている。
いくつかはとてもとてもいいパフォーマンスを上げるだろう。

(参考: 【輪郭】日銀のETF買いが示唆する投資戦略


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