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次にドミノが倒れるのは・・・:デービッド・ローゼンバーグ

ベア派エコノミストのデービッド・ローゼンバーグ氏が、米国株と米国債の相対的魅力度の変化を指摘し、今ドミノが倒れ始めたと暗示している。


この(TINAという)考えとは、世界的に低い水準にある金利を考えると、投資家は将来リターンが低い投資から離れ株式へ引き寄せられるというものだ。・・・
この議論には明らかにメリットもあるが、これを無差別に株を買うことの正当化に用いるのには十分用心すべきだ。
金利がとても低い水準であっても、その将来リターンが株式に比べて有利に見え始める時が来るはずだ。

ローゼンバーグ氏がFinancial Postへの寄稿で書いている。

TINAとは「他に選択肢がない」(There is no alternative.)状況のこと。
米実質イールドカーブは30年の超長期まで水面下にある。
つまり、どの年限の米国債に投資しても、利回りはインフレに勝てず、購買力が奪われていく。
だから、リスク資産を考えるしかない。
レイ・ダリオ氏の「現金はゴミ」に代表されるように、現預金・債券が疎まれ、株式をはじめとするリスク資産が好まれるというナラティブが生まれた。
現預金・債券が疎まれているかどうかは疑問だが、リスク資産を好む人は増えている。

ローゼンバーグ氏は、最近では逆に米国債など低リスクのフィクストインカムが徐々に有利になりつつあると指摘している。

  • 配当利回り: S&P 500で1.38%と10年債利回りを下回った。
  • リスクプレミアム: (益回り-10年債利回り)は2007年12月以来の低水準。
  • 総利回り: (配当利回り+自社株買い利回り)は2004年以来の低水準。
  • 投機のピークアウト: FAANG、IPO、SPAC、木材、テスラ、ビットコイン。

確かに、米国株の米国債に対する相対的優位は株価上昇とともに低下しているようだ。
ひどく悲観すべきことではない。
株価が上がったから起こったことなのだ。
これまで投資を続けてきた人は、すでに相当に報われているだけのことだ。

ローゼンバーグ氏は、S&P 500が1927年以降その1/3の年でロスを記録していると紹介した。
株式の期待リターンが米国債のそれより高くても(つまり、リスクプレミアムがプラスでも)、結果的にはかなりの年でロスとなるのだ。
同氏は今こそディフェンシブになるべき時と結論している。

すべての市場の天井が典型的にそうであるように、最も投機的な分野が最初にピークアウトし転覆する傾向がある。
次にドミノは市場のよりシクリカルな部分を倒す。
特に、私たちが新たなインフレ時代に入ったと信じる部分だ(例えばコモディティ)。


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