根拠なき熱狂はいつもどこかに存在する:ロバート・シラー

資産価格の実証的研究で2013年ノーベル経済学賞を受賞したロバート・シラー教授が、株式に割高感がある場合の投資法をあらためて説いている。
今は1990年代とは異なるとしながら「根拠なき熱狂」はいつもどこかに存在するものだと語っている。


「世界の市場とは複雑な現象で、合理的なものではない。
根拠なき熱狂はいたるところにある。
いつもどこかにいくらかあるものなんだ。」

デンマーク最大の銀行Danske Bankのインタビューでシラー教授が話した。
人間が市場・経済にかかわる以上、バブルが絶えることはないと言いたげだ。
一方で、現在の状況はドットコム・バブルを招き入れた1990年代とは異なっているとも指摘している。

「1990年代は大いなる熱狂の時代だった。
新しい1000年がやってくる、インターネットの出現、ゴールド・ラッシュの感覚、世界は急速に変化しており利益は関係ないという感覚、列車に乗り遅れるわけにはいかない・・・
今はそんなムードじゃない。」

熱狂がバブルやバブル崩壊を生んできたのは歴史が教えるとおりだ。
では、熱狂がなければバブルやその崩壊は起こらないのか、それは疑問だ。
ただ、たとえ熱狂なしのバブルがあったとしても、相対的には規模は小さいのだろう。
バブル崩壊という名前はつかず、景気後退という名前で語られるのかもしれない。


シラー教授は、景気後退がなくなることはないだろうという。
これまでも異なる政策レジームの下で必ず起こってきたことだからだ。
現在の金融・財政政策が特異だからといって、永遠に景気後退を回避するとは考えにくい。
つまり、景気後退は必ず来る。
しかし、その時期を言い当てるのは至難の業だ。

「米史上最長の景気拡大は120か月で、2019年3月には(今回の景気拡大が)120か月になる。
だから、景気後退はいつでも起こりうると言えるかもしれない。
一方で、景気後退の間の期間は長期化している。
だから、正確に時期を予想することはできないんだ。」

シラー教授は誰よりも詳細に世界の株価・不動産価格を見続けてきた。
その教授が、皮肉交じりに米市場の割高感を指摘している。

「現在、米国は世界で最も割高な株式市場になっている。
一方で、あなたが割高な銘柄を選ばない、あるいは割安なセクターだけにとどまるのなら、米国に投資できる。」

教授は投資家にアドバイスをしている。
極めて重要で初歩的でさえあるのに多くの投資家がやれていない作法を、投資家にあらためて奨めている。

世界中に、資産クラスにまたがって分散投資することがとても重要だ。
・・・高CAPE国への投資を行う場合でも、投資対象をバリューに傾けるべきだ。


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