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株式より有利な資産クラスはない:モハメド・エラリアン
2021年12月23日

アリアンツ経済顧問のモハメド・エラリアン氏は、FRBがまだインフレへの対処についてキャッチアップできていないとし、インフレ期待のアンカーのため行動を急ぐよう促している。


強気相場の終わりが近づいているとは限らない。
現在、株式より有利な資産クラスはない。
特に経済成長が強いうちはそうだ。

エラリアン氏がCNBCで、まだ投資対象の中での株式の優位が続いていると話した。
インフレはしばらく高止まりが予想され、経済は堅調。
こうした環境では株式が相対的に有利になるとした。
一方で、投資家の思考が相対的なものから絶対的なものになれば、相場が荒れるだろうとも指摘している。

さらに、株式という資産クラスの中でも、リスクの差が開くと指摘する。

「もはや高波の中を後押ししてくれた、予見可能、大規模で頼れる(FRBの)資産買入れはあてにできない。
ボラティリティがもっと上昇するなら・・・内的なアンカーのないもの、例えばミーム株、投機銘柄、S&P 500以外の銘柄は、内的なアンカーがなく、最もリスクが高い。」

エラリアン氏はこれまで一貫してFRBがインフレへの対処において大きく出遅れてきたと指摘してきた。
最近FRBが急速にタカ派寄りにスタンスを変えてきたことに対し、エラリアン氏は歓迎するものの、なおも不満気だ。

財政刺激策が終わった後に利上げが来るのはいやだし、金融環境が引き締まる中でバランスシート縮小が行われるのもいやだ。・・・
FRBが動いたのは嬉しいが、まだキャッチアップできていない。

財政であれ金融であれ刺激策を巻き戻すのは難しいし痛みをともないやすい。
金融緩和を巻き戻す時には財政政策が拡張的であることが理想だ。
ところが、近年多くの国が財政・金融政策を協調させたがる。
それを実施する時は強力な効果を発揮するが、巻き戻すのが難しくなってしまう。
財政政策の助けがない中で金融政策を引き締めたらどうなるか。
その悪影響を中央銀行は許容できるだろうか。
許容できないなら中央銀行は金融緩和の罠から抜け出せなくなってしまう。
抜け出す必要はないと強弁する人もいるだろう。
しかし、そうすれば次の停滞において講じる政策の規模が小さくなってしまう。

これまでFRBがインフレを一過性と考えてきたことに、エラリアン氏は反対の意見を述べてきた。
そのエラリアン氏が、この先インフレは「間違いなく低下する」と予想し、2つのシナリオを提示している:

  • ハッピーエンド: 供給側の混乱が鎮静化する。
  • バッドエンド: 政策の失敗でFRBが急ブレーキを踏む。

エラリアン氏は、これまでも今もFRBの出遅れを批判し続けている真意を吐露している。

問題は、水準ではなくダイナミクスについて1970年代の再現となるかだ。
供給側の混乱があり、それが去っても、それが他の価格調整の引き金になるかだ。・・・
結局はFRBが(インフレ)期待をアンカーできるかどうかにかかっており、だからこそFRBは素早く行動しなければならないんだ。


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