ハワード・マークス

 

株価を直接動かすのはファンダメンタルズじゃない:ハワード・マークス

Oaktree Capitalのハワード・マークス氏が、投資における優位を保つ秘訣について語っている。
ファンダメンタルズについての情報や分析だけでは優位を保つことはできないと話している。


ほとんどの人は、ファンダメンタルズの変化が価格変動を引き起こすと誤解して投資をしているが、これは間違いだ。
ファンダメンタルズの変化は心理の変化というフィルターを通して価格を変化させる。

マークス氏がある講演会で市場心理の重要性について語っている。
米経済成長について言えば、いい年が4%、悪い年が-2%程度の間を行き来すると指摘。
企業収益はレバレッジがかかっているために、それより波が大きくなる。
そして、株価となると、心理というフィルターにより増幅されて、さらに波が大きくなるのだという。

経済成長もそれに加わるレバレッジの効果も、そこそこ理詰めで予想がつくかもしれない。
しかし、心理のフィルターの振る舞いはそれらに比べると理詰めでは読みにくくなる。

「心理の重要さについて言うなら、知識だけでは十分とは言えない。
みんな同じ情報を持っている。
SECの重要な仕事の1つは、誰も他の人が知らない情報を持たないようにすることだ。
みんな同じ情報を持ち、数字を持ち、コンピューターが使え、この商売をやっている人はみんな知的だ。
そして、みんな金儲けしたいと強く願っている。
そう考えると、データやその加工によって平均を超える秘訣を保つというのはありそうにない。」


プロの投資家から一般の個人投資家に至るまでコンピューターや情報が行きわたる世の中となった。
もちろんプロには一般投資家より詳細な情報にアクセスする機会があるが、それが詳細すぎれば単なるノイズを増やすことになりかねない。
投資における優位を保つことが難しい市場になっている。
マークス氏は、優位を保つための秘訣をこう語る。

(秘訣となりうるのは)感情のコントロールだと考えている。
短く心理診断とも呼んでおり、他の人が何をしているか、過剰、調整を理解することだと考えている。

投資の世界で50年のキャリアを重ねたマークス氏は昨年10月、約85億ドルのディストレスト債ファンドを用意したと明かしている。
その直前7月には、景気サイクルが9回のうちの8回にあると話している。
新たな書籍『市場サイクルを極める』も上梓した。
大いなる悲観の到来を待つばかりなのだ。
マークス氏は前回の大相場でも見受けられた心理を回顧している。

「2007年初め、人々はあまりにも楽観的で、リスク回避が不足していた。
2008年終わりにはあまりにも悲観的で、恐れ上っており、リスク回避的すぎ、結果として、どんなに安くなっても投資しようとしなかった。」


 - 投資 , ,