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株価を戻すのに必要な財政負担:ジェフリー・ガンドラック

ダブルライン・キャピタルのジェフリー・ガンドラック氏が、財政政策の株式市場への波及効果を暗示するようなツイートをしている。


目の子計算をすると、最近の底値からの米国株市場上昇分の合計額は、ざっくりいって国家債務の公表された実際の増分と同水準に見える。

ガンドラック氏が18日ツイートした。
同氏はそれ以上何も意見を添えていない。
ただ、財政赤字による刺激策分だけ米市場の株式時価総額が増大したと述べている。

ガンドラック氏は従前から、1980年代以降の米経済成長が債務依存で実現してきたと警告してきた。

もっとも財政刺激策のもつプラスの効果は株価上昇だけではない。
コロナ・ショックについては現時点で資産効果を狙ったというより、むしろ救済に主目的があったというべきだろう。
だから、仮に債務増大に対する株式時価総額の増加が十分でないと思う人がいても、それをもって政策を否定すべきとはならないだろう。
ただ、それでも否定できない事実がいくつかある。

まず、米国株市場の回復には財政政策だけでなく、FRBの金融政策も寄与したはずということ。
そして、その金融政策の余地は日々小さくなっている。
いつかFRBも日銀のように株式ETFを買い入れるのかもしれないが、これは以前から日本について揶揄されていたように、共産主義のフレーバーを連想させるところがある。
相当に政治やイデオロギー面での反発も大きいだろうし、買い入れによって米市場を支える、または押し上げるのは容易ではあるまい。
米市場のバフェット指標(株式時価総額/名目GDP)は高く、世界の株式時価総額の過半を占めるほど市場規模が大きい。

もちろんこの事情は財政政策も同じ。
さらに、ガンドラック氏が勘繰るように、仮に株価を押し上げる時に同水準の債務拡大を覚悟しなければならないとすれば、政府・中央銀行によるプットにも限界があると考えざるをえないのだろう。


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