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株は大きく上昇するが通貨が下がる:マーク・ファーバー
2021年4月9日

スイス人著名投資家マーク・ファーバー氏が、株式・債券・為替・コモディティなど幅広いテーマについて語っている。


貨幣増発が続くなら、株ははるかに上昇する可能性がある。
その場合、逃し弁の役割をするのがドル安だ。
しかし・・・他の中央銀行も同じく文字通り貨幣増発を行ったり、さらにトルコやブラジルがやったようにやるなら、ドルはいくつかの通貨に対して強くなるかもしれない。
でも、貴金属・暗号資産に対しては下げることになろう。

ファーバー氏があるYouTuberからのインタビューで、高密度な相場予想を語っている。
要は、貨幣増発が現地通貨建てリスク資産価格に好影響、通貨に悪影響を及ぼすといいたいのだ。
それを複数の国がエスカレートされれば、より弱くなる通貨に対してはドルは高くなるかもしれない。
しかし、それは見せかけであり、ドルの正味の価値は下がるといいたいのだろう。
この文脈どおり、ファーバー氏は米債についても弱気スタンスだ。

かつては暗号資産に対して否定的だったファーバー氏が、かなり前向きになっているのが印象的だ。
いくつか理由があるのだろうが、暗号資産には政府に強い反感を持つ人たちを引き付ける傾向がある。

逆張りトレードとして、10年債の買いはとても魅力的になっている。
ただし、長期投資ではない。

ファーバー氏は短期トレードのアイデアとして長期債の買いを提案している。
今年に入って上昇しひと段落着いたように見える長期金利が短期的に再び低下すると読んでいるのだ。
ファーバー氏は、長期金利上昇予想が為替に与えるインプリケーションを説明した。

(米欧)利回り差は劇的に広がったが、それほどドル高にならなかった。
もしもこれが終わり米金利が再び低下するなら、経済は市場がそうなると思っているほどには強くないことになる。
仮に10年債利回りが現状の1.7%程度から1.4-1.3%まで低下すれば、ドルは再び弱くなるだろう。

ファーバー氏は貴金属相場についても語っている。
この半年、金・金鉱株・金ETFが売られてきた。
ファーバー氏はこの大きな下げについて決して悲観していない。

「これは金・銀・プラチナがバブルではないという意味で、とても良いニュースだ。・・・
概してテクニカルや現在の株価を見ると、これらはとても良い状態にあり、上昇するだろう。
5,000ドルまで行くといった予想ではないが、金・銀・プラチナはかなり大きな上昇をしうる状態にある。」

インタビュワーの好みもあって、このインタビューは極めてイデオロギーが強く出た内容となっている。
ファーバー氏は、大きな政府・強い経済政策を嫌う。
経済・市場は政府の介入が少ないほど良いとの信念だ。
バイデン大統領と民主党の下で米政府が大きくなり、規制強化が予想される中、米投資家が身を守る方法を尋ねられ、ファーバー氏は政府への不信をあらわにするような手段を2つ挙げた:

  • 食糧・水・電力などの供給網が脆弱な都市より田舎に移り住む。
    民主党の州でない州が望ましい。
  • 投資を分散し、一部を米国外へ。
    カストディも米国外に移すべき。

とにかく政府を信じていないようだ。
だから、信じられない複数の政府で分散を、と言いたいのだろう。

外国の管轄の口座を持つのは大きな違いになる。・・・
世界の不動産に投資するファンドを保有するのと、タイ・ベトナム・日本・欧州のビルを所有するのでは大きな違いなんだ。


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