来週のFOMCでの利下げの本当のワケ:ジェフリー・ガンドラック

債券王ことDoubleLine Capitalのジェフリー・ガンドラック氏が、来週のFOMCで予想される利下げについてコメントした。
市場は、利下げの本当の意味を取り違えている可能性があるのだという。


来週30-31日のFOMCは今後の展開次第で後に大きな転換点と言われるものになるかもしれない。
仮に景気の落ち込みが回避できるなら、市場最長の強気相場がさらに長く続くことになる。
次の心配は数年をおいて、景気の過熱ということになる。
仮に景気が減速するようなら、しばらくして景気後退・弱気相場入りとなるかもしれない。
来週のFOMCでは25 bpの「保険的利下げ」が予想されているが、いずれにせよ微妙なさじ加減となろう。

デニス・ガートマン氏が非常に通な予想をしている。
来週のFOMCで利下げをしなければ市場は混乱するが、利下げ幅が大きすぎても不安を煽るというものだった。
このため、ガートマン氏は25 bpの利下げしかありえないと予想している。
米市場のセンチメントをうかがう上で貴重な情報かもしれない。
市場予想の中心は25 bpの利下げということだろうし、先物市場の織り込みやエコノミスト予想ともすり合っている。

市場が25 bpの「保険的利下げ」を予想しているとしても、それが正しいとは限らない。
市場とはいつも誤るものだ。

ジェフリー・ガンドラック氏が市場コンセンサスに対する反対意見をツイートしている。

弱い経済データが出ているにもかかわらず、米国債入札は軟調が続いている。
だまされてはいけない:
来週の利下げは『保険的』なものじゃない。

利下げは「保険」ではなく、現実の経済鈍化に対処するためのものと言いたいのだ。
ガンドラック氏は、このところ市場コンセンサスと比べてだいぶ弱気の予想を続けてきた。

最近ガンドラック氏の神通力が鳴りを潜めている。
トランプ大統領誕生を誰よりも早く予想し、2016年の米長期金利底打ちを言い当てた同氏だが、最近の予想は霊験あらたかというほどの結果を出していない。
2018年終わりに米長期金利が低下を始めても上昇トレンドは継続すると予想し、つい最近も同金利の反騰を予想したが、今のところ的中とまでには至っていない。

相場の転換点を言い当てるのは至難の業だ。
思い出されるのは、かつて債券王と呼ばれたビル・グロス氏。
QE2が実施される中、2011年初め、グロス氏は金利上昇と読んで米国債ショートのポジションを組んだ。
しかし、FRBの量的緩和はQE3にまで及び、グロス氏は若い世代に王の称号を譲ることになった。
最近はQE4を予想する人さえ増えてきた。

ガンドラック氏の金利上昇予想は当たるのか。
これは単なる転換点の予想ではない。
同氏は米ドル安も予想してきたし、一時はインフレへの懸念も示していた。
ガンドラック氏の予想が的中することは、米経済の風景がガラリと変わることかもしれないのだ。


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