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ブラックロック 本当に過熱しているところ:ブラックロック

資産運用の世界最大手ブラックロックのリック・リーダー氏が、イールドカーブの短期側について流動性を減じるような操作を行うべきとFRBに注文している。


FRBはテイパリング・プログラムを始め得ることをほのめかし始めるとよいだろう。
システム内の流動性(の量)は異常だ。
率直にいって、流動性は過大だ。
FRBからの月1,200億ドルに加えて、財務省から莫大なお金が流れ込んでくる。

リーダー氏がCNBCで、FRBの金融政策に注文を付けた。
(この番組はFOMC終了前に放映。)
同氏の問題意識は、イールドカーブの短期側が緩和的すぎるというものだ。
この部分への流動性供給を減らすべきとの意見だが、今回のFOMCで実現しないのも承知している。
それだけに危機感が募るようだ。

量的緩和により長期金利を抑制することができると考えている。
ただし、短期側について規模を小さくすべきだ。
それでも、雇用は成長するだろう。

リーダー氏は、FRBがテイパリングに慎重な理由を2つ挙げた。
パンデミック対応において、変異種や諸外国の中に不確実な要因があること。
もう1つが雇用だ。
FRBは雇用を最大限に拡大させることを目指している。
リーダー氏は、短期側に絞ったテイパリングが及ぼす雇用への悪影響は大きくないはずと話す。
失業者や就職をあきらめた人も多い反面、再開が始まった産業の中に人手不足を指摘するセクターが少なくないためだ。

リーダー氏は、現在、米国を二分しているインフレの見方についても話している。
同氏は、インフレを一過性とするFRBの見方に基本的に賛成のようだ。

物価水準が上昇するだろう。
過去長年続いたディスインフレは消えるだろう。
私は、加熱がさほどの持続的インフレ、長期的インフレを生むとは思わない。

現在のインフレ上昇を一過性と考えるなら、なぜリーダー氏は短期側の流動性を減らせというのか。
同氏が銀行預金、現金の量が多すぎると主張する理由は何なのか。

今起こっているのは、質の高い資産を保有していればどんどん金持ちになっていくということ。
みんな間違った価格でそれを買い続け、それがシステムにいくらか圧力を及ぼしている。
そここそが本当の過熱が起こっているところだ。

つまり、消費者物価のインフレは問題になるほど持続的に上昇することはないだろうが、資産インフレは進むだろうということだ。
過熱は実体経済ではなく、金融経済で起こっている。
そして、FRBは金融安定に対して雇用や景気ほど興味を示さない傾向がある。


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