有害な資産はいつも存在する:グリーンスパン

アラン・グリーンスパン元FRB議長が、米市場からの退避を奨めている。
金利上昇が株価を押し下げることになるとし、スタグフレーションの到来を予想している。


「人間の本質は驚くには値しない。
ボラティリティとは私たちがどう話し考え感じるかの関数であり、変わりやすいものだ。
言い換えれば、人間の群れたがる本能であり特徴だ。
一緒にすると動き出すものなんだ。」

グリーンスパン氏がCNNで最近の市場ボラティリティの上昇についてコメントした。
確かにボラティリティの上昇自体はさほど驚くことでもないのかもしれない。
むしろ、市場の側が、これまでの強気相場のためにFRBが演出した低ボラティリティ環境に慣れきってしまっていただけかもしれない。
ボラティリティの急騰が短期筋に株を売らせるのは事実だが、ボラティリティとは本来、上下の方向を等しく扱う計算式だ。

ただし、グリーンスパン氏の市場見通しは下方を向いている。

「強気相場はひっくり返り始めている。」


何度か持ち直しの気配を見せる市場だが、グリーンスパン氏は、こうした現象は過去にもあったと指摘する。
最後には逃げた方がいいと、今後の弱気相場を予想している。
その背景には、長期金利上昇を予想していることがある。

「今起こっているのは、とても大きな実質長期金利の上昇だ。
過去50-60年の歴史と比べると、これこそ株式市場のカギとなる要因だ。
これが最近の弱い相場環境を説明し、今後もそうなるだろう。」

ただし、長期金利がどこまで上がるかはわからないとし、誰にも予想がつかないことと話した。
さらに不吉なことに、この変化は循環的なものではないという。

「米経済はスタグフレーションのような状況に向かっている。
つまりインフレと停滞の両方がやってくる。
これは有害な組み合わせだ。」

懸念されている経済のレバレッジ上昇について尋ねられると、グリーンスパン氏は、現状の水準が平均的であると答えている。
さらに上昇するだろうとしながらも、それだけで危機的問題に発展するわけではないという。
問題となるのは「有害な資産」であって、「有害な資産」という文脈で発生するレバレッジが問題なのだという。
今回の「有害な資産」は何かと問われると、グリーンスパン氏はにやりとしながら答えている。

有害な資産はいつも存在する。
どれが持続可能なのかがわからないだけなんだ。


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