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最悪の投資先、最良の戦術:ジェレミー・グランサム
2021年9月20日

バブルの研究家として有名なGMOのジェレミー・グランサム氏が、資産クラスごとの評価を述べ、投資してはいけないもの、投資できるものを明かしている。


「サマーズが警告しているのは、現状はとても危険で、インフレが予想以上に悪化しかねないということ。
これはもちろん通貨、すべてのもの、最終的にはクレジットにも影響する。
マネーサプライの伸び率は目盛りを振り切っている。
こんな国は他になく、国の債務比率でもそうだ。」

グランサム氏がThe Investor’s Podcast Networkで、米インフレ昂進のリスクに触れている。
貨幣・債務は他国と比べても急拡大しており、貨幣の価値下落の可能性は否定できないという。

こう話しながらも、自身の投資行動については、米インフレ・リスクを中心に据えてはいないという。

「通貨の心配は他の人に任せている。
私には他にたくさん心配事がある。
実物資産のカテゴリーすべてで割高となっており、それだけで十分心配だ。 」

資産クラスごとの心配事とは次の通り:

  • 不動産: 至る所バブルで、多くが米国よりひどい
  • コモディティ: 全面的バブル
  • 債券: 全面的に割高
  • 株式: 米国株は高いが、他は「単なる割高」

こうした分析により、グランサム氏は米国株を避け、外国株、特に新興国市場株に投資するよう促している。
そうしても投資家が望むほどには儲からず、長期トレンドにも届かないというが、それでも「ほぼ確実にいくらか儲かる」のだという。

これは、債券市場や住宅市場よりはよい。
債券・住宅に投資すれば損をし、米国株市場に投資すれば大損をする。

さらに、過去のバリュー株のアンダーパフォームを勘案すると、外国株とバリューの重なり部分がよりましなリターンを与える可能性を示した。
この重なり部分では「おそらく正常なリターン近く」が望めるという。
グランサム氏は、さらにその上のリターンを狙うやり方にも言及している。

もしも、現金等価物のマイナス利回りという心理的ショックに耐えられるなら、20-30%の流動性を確保し、すべての資産が最終的にメルトダウンするのに乗じるやり方もある。
さらに忍耐力があるなら、もっとやれる。
それは心理的にとても難しく、みんなやらないけどね。

日本人の多くが普通にやっていることが、米国では「心理的ショック」にあたるようだ。
(もちろん、インフレの水準が大きく違うことが一因だろう。)
現金を増やし底値を待つ戦略は、今回は実を結ぶだろうか。


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