昨日がウォーレン・バフェット氏の93歳の誕生日だった。
1日遅れになるが、近年の同氏の発言の中から出色の一番を紹介しよう。
昨年の株主総会でインフレ・ヘッジの方法を尋ねられた時の回答だ。
(2022年5月1日 FP記事を再掲)
たった1つの株の銘柄より良いことを教えよう。
バフェット氏が、ある株主の質問に丁寧に丁寧に答え始めた。(CNBC配信)
その株主は中高生ぐらいに見える女子学生。
インフレ高騰など難しい投資環境の中で、最良の1銘柄を教えてほしいと質問したのだ。
あなたが何かの活動でみんなから選んでもらえるようになれば、歌、野球、弁護士なんであれ、あなたから奪うことができない能力なら、あなたがインフレで目減りすることもない。
他の誰かが育てた小麦、綿花、なんであれ、あなたの能力と売買したがるだろう。
だから、ダントツで最良の投資とは、自らを成長させることなんだ。
それには税金もかからない。
聴衆が感嘆の拍手とタメ息を響かせた瞬間だった。
この日一番の圧巻だ。
「あなたが本当に好きで、うまくやれ、社会にとって有益なことにたどり着いたなら、ドル札の購買力なんてどうでもいいことだ。・・・
町で一番の医者なら・・・(能力とそれが生み出す購買力を)奪い取ることなんでできないんだ。」
抽象的ではあるが、なんと思慮深い尊い教えだろう。
しかし、これだけで終わらないのが、この189歳コンビなのだ。
マンガー氏が、割って入って、こう言い添えた。
「私もあなたにアドバイスがある。
あなたが退職金口座を持つ時が来て、親切なアドバイザーが『すべてのお金をビットコインにしておけ』と言ったら、Noと答えなさい。」
うーん、具体的かつ現実的・・・