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景気後退近づく、ドル安へ:ジェフリー・ガンドラック
2019年6月14日

債券王ことDoubleLine Capitalのジェフリー・ガンドラック氏が、景気後退確率の上昇を警告している。
FRBは今年数回の利下げに追い込まれ、ドル相場は軟化すると予想されている。


いくつかの指標が、景気後退が1年以内に起こる可能性を示唆している。

ガンドラック氏がウェブキャストで、とりわけ消費者関連の指標が景気後退入りの瀬戸際にあると話した。Reuters 1)
同氏によれば、今後半年のうちに景気後退入りする確率は40-45%。
1年になると65%だという。
貿易摩擦がもたらしうる経済への悪影響を加味し、従来より差し迫った予想になっている。

こうした状況の悪化を受け、債券市場はすでにFRB利下げを織り込んでいる。
1回あたり25 bpの利下げとするとすでに年内に2-3回の利下げが織り込まれている。
FRBが果たしてここまでの利下げをすでに意識しているか疑問を呈する人は少なくない。
この差が将来埋まらなければ、市場にはサプライズになる。

ガンドラック氏は、6月中のFRB利下げはないだろうとするが、夏には利下げが行われると予想している。
一方、債券市場を見る限り、年内の利下げ回数が4回に及ぶことも「極めてありそう」と話している。Bloomberg 2)

「(初回利下げ)可能性は7月がかなり高そうだ。・・・
現時点では9月が事実上の限度だ。
債券市場がこのまま引き締まっているなら、9月に50 bpもありうる。」

では、こうした経済環境で、今年2019年の投資環境はどうなっているか。

「金が上がっている。
ビットコインが上がっている。
株が上がっている。
債券が上がっている。
・・・ビットコインではなく金を持ちたいね。」1)

短期・長期の金利上昇に市場が震え上がった2018年とは様変わりだ。
2019年は市場が長期金利を押し下げ、それがFRBに利下げを催促する展開になっている。
金利低下は経済成長の鈍化を一因とするものと思われるのに、リスク資産はそれを糧に高値を試している。
この状況は長い目で見て持続可能なのか、それともサイクル終期のあだ花なのか。

ガンドラック氏は財政悪化を心配する。
現状「解消の兆しは見えず」、「次の景気後退期にははるかに悪化する」と予想されるからだ。
もちろんこれも金利上昇要因だ。

ガンドラック氏は2016年、その後5年で米長期金利が6%まで上昇すると予想した。
この予想は今年に入り少し後退したように見える。

「もしも自由市場の価格形成が行われていれば間違いなく6%に達するだろう。
今年に入ってFRBは以前の話と相反する新たな話をし出した。」

ガンドラック氏は、長期金利が再び6%への上昇軌道に乗れば、FRBは「市場の価格形成を許さなくなり」、「金利を押し下げるよう操作する」だろうという。

ガンドラック氏はドル相場に関連し、米国の双子の赤字に言及した。
これら赤字が悪化すれば、さらなるドル安の先触れになるという。


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