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景気後退を回避するのは政策ではない:モハメド・エラリアン
2019年10月4日

アリアンツ首席経済アドバイザー モハメド・エラリアン氏が、過度に政策に期待すべきでないと述べている。
景気後退を先延ばしできるとすれば、それは政策ではないのだという。


まだ政策に対する期待は高すぎる。
経済のファンダメンタルズへの理解は進んでいるが、政策の現実への理解は進んでいない。

エラリアン氏がCNBCで、市場の金融・財政政策への過度な期待を指摘した。
市場は以前より世界経済・米経済の鈍化について理解を深めたとし、米独10年金利差の縮小に注目するよう促した。

「これが示すのは、債券市場が世界経済について心配しているだけでなく、米経済に対して現実的な見方を持つようになったことだ。」

一方、エラリアン氏は、市場が依然として刺激策の実施を楽観している節があるという。
しかし、金融緩和にこれ以上あまり期待すべきでないという。

問題は、中央銀行が優しいかではない。・・・
問題は、中央銀行が有効であり続けられるかだ。
ECBのケースでは、ECBは単に有効でないだけでなく、経済に害を与えていると思う。

エラリアン氏は、FRBにまだ利下げ余地があることを認め、実際利下げするだろうと予想する。
しかし、それは利下げしない場合のリスクが高いために行うものであり、それで経済の方向性が大きく変わるとは考えにくいという。
エラリアン氏は、財政政策もまた景気後退を遠のけてくれるとは考えていない。
だからこそ先日少しリスク・オフしておくべきと推奨したのだ。

では、貿易戦争の解決はどうか。
エラリアン氏は高く思えるハードルを設けている。
停戦や部分合意でなく、恒久性のある貿易合意に至れば、大きなプラスだと認めたが、その言い方には恒久的な合意が難しいことを滲ませるトーンがあった。

キャスターが、政策対応がなければ来年中の景気後退入りかと尋ねると、エラリアン氏は、そう決まったわけではないと答えている。

「景気後退から米経済を救ってくれるものとして私が楽観しているのは米経済の非貿易セクター、国内セクターだ。
これはまだ良好だ。」

エラリアン氏は、国内セクターが現状の好調を維持できれば、近いうちの景気後退とはならない可能性を指摘している。
その点で、雇用関連の統計が今後いっそう重要になると指摘した。

製造業が米経済に占める割合は比較的小さく、これは世界的な傾向だ。
今のところ米経済の国内サイドはとても良好だ。
だから、もしも賃金上昇か雇用創出で大きな鈍化が起これば、国内サイドが世界経済の鈍化に引きずられている印となる。


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