早川英男氏:マイナス金利深掘りは0.5%まで

マイナス金利の限界

早川氏は、日銀の新たな政策フレームワークについてもコメントしている。
意欲的・実験的試みとなるイールド・カーブ・コントロールについて「中期的に持続が可能の枠組み」と評価した。
一方で、マイナス金利政策については「金融界からの反発を別にしても(マイナス幅に)限界はある」と指摘した。

マイナス金利政策は現金保有との競争だ。
マイナス金利を課される銀行などがマイナス金利を嫌い現金保管で代替する可能性がある。
早川氏は「キャッシュに寛容な日本であれば、マイナス0.5%がマックスではないか」と予想している。



Reutersに対し早川氏は、0.5%を超えて深掘りすると市中銀行が顧客預金にマイナス金利を転嫁し始めると語っている。
そうなれば、家計はタンス預金を増やすことになるという。
銀行の現金保有・家計のタンス預金はマイナス金利の回避を実現し、マイナス金利政策の効果を減殺するだろう。

長期金利ターゲットはペッグではない?

早川氏は長期金利ターゲットを「中期的に持続可能」と評価している。
ただし、金利ペッグの実現可能性の解釈については少し注意を要するかもしれない。

「国内物価が上昇を始めれば、日銀は長期金利ターゲットを調整することになろう。
その意味で、イールド・カーブ・コントロールは中期的に持続可能だ。」

つまり、経済実勢に即してターゲットを変更するから「持続可能」と言っているのだ。
ここでの印象は《金利をねじ伏せることができる》というよりも、《ターゲット金利は均衡金利の少し下に寄り添うように変更される》というものだろう。
早川氏は、金融緩和の転換(資産買入れの縮小や長短金利ターゲットの引上げ)の段階で、多くの課題が表面化するだろうと懸念している。


ページ: (1) (2)

 - 国内経済, 政治 , , , ,