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東京証券取引所アローズ 日本株市場が出遅れている本当のワケ:北野一氏
2019年2月14日

北野氏は、日米相対株価に最もよく似た動きをしてきたセクターとして銀行株を挙げた。
TOPIX/S&P 500と銀行株/TOPIXの連動性が高いのだ。
つまり、日本株が米国株に対して苦戦する局面で、銀行株がTOPIXに対して苦戦しているという。


「銀行がなぜ苦しいのかと言えば、やはり異次元緩和の副作用、影響が大きい。
日本がだめだから銀行がだめだという考えもあろう。
しかし、1つの仮説として、銀行・証券等の金融セクターが低迷しているから日本経済の足を引っ張っている、あるいは、悪影響を及ぼしている、という矢印の向きで考えてみる必要もあるのではないか。」

北野氏は、金融機関が苦戦すると「全般的にリスクを取る動きにはならない」と述べた。

かつてリチャード・クー氏はバブル崩壊後の不況について「バランスシート不況」と称し、その特異性を説いた。
バブル崩壊で傷んだバランスシートを民間セクターが修復する間、借り手が減り、需要が減ってしまう現象だ。
景気拡大を支える債務拡大が進まないのだ。
日本の民間セクターは銀行も含め、バランスシートの修復は終えている。
他には潜在的借り手の「トラウマ」も指摘されている。
いずれも借り手側に注目した議論だ。
これに対して北野氏は、金融緩和が貸し手に影響を及ぼしているとの仮説を述べた。
真逆のところに問題点を探しているところが興味深い。

北野氏は株式市場の反発について占っている。
20%以上株が下がり50%戻しが起こった例が2000年以降7回あったという。
そのうち5回は全値戻しとなったといい、全値戻ししなかった2例はいずれも「バリュエーションが過去平均より高く、かつ、リセッションだった」という。
今回はバリュエーションは平均より低く、米国はリセッションでないため、全値戻しにあたるケースと話した。
しかし、安心はできないという。

「今まで今回と同じような動きをした時はすべてFRBは利下げしている。
今回は利上げが終わったところなので、利上げのネガティブなインパクトは今後も気にする必要がある。」

一方で、中央銀行のバランスシート正常化については、論より証拠といった見解だ。

金利の影響は心配しているが、保有資産の縮小はあまり関係ないと思っている。
もともと保有資産で決まるなら、日本株が断トツで上がっているはずだ。


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