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日本株市場が出遅れている本当のワケ:北野一氏

みずほ証券の北野一氏が、日本株市場が出遅れている原因を問い直す必要があるのではないかと問題提起した。
北野氏は、日米相対株価の推移から、ある仮説を提起している。


「実際、外国人投資家の動きと日本株の動きの相関はかなり高い。
しかし、私は逆だと思っている。」

日本株の出遅れの原因は外国人投資家が買いに入らないことかとテレビ東京の番組で尋ねられ、北野氏が答えた。

株が上がるから外人が買いに来るし、株が下がる状況で外人が売りに来ると考えている。

北野氏の根拠は明解だ。
外国人の売買動向とTOPIXの両時系列について、時間軸を少しずつ動かして相関を計算している。
それによると、TOPIXを8週間先行させたところで相関が最大になる。
0週から20週までの相関係数の変化はさほど大きいとは言えないが、外国人売買動向を先行させたケースでは目立って相関係数が低下していく。
この傾向から、日本株の動きが先行し、外国人が遅れて売買している様子がうかがえる。
この現象の背景を北野氏は解説する。


「外国人投資家、機関投資家の投資の目的はライバルに勝つこと、最悪でも負けないことだ。
ライバルとはTOPIXに代表されるインデックスだ。
インデックスに負けないためには抱き着き戦略がいいということになる。」

だから、上がれば買わざるをえないし、下がれば売らざるをえなくなる。
北野氏は、こうした機関投資家の行動を「人間離れした行動」と称している。
人間ならば儲けるために《Buy low, sell high.》であるはずだからだ。

「日本株が低迷している、外人が売っている、というよりも、外人が売らざるを得ないような状況が日本にあると考えた方がいい。
・・・下がらざるを得ない何かがあるから売っていると考えるべきだ。」

北野氏は、2018年までの外国人買い越し額の5年移動平均が2018年にマイナスに転落したことを示し「趨勢的に売っている」と表現した。
(グラフは2004年以降の棒グラフとなっていたが、マイナスに転落したのは2018年のみ。)
2018年までの5年移動平均とは2014-18年の5年間の平均だ。
アベノミクス初年度を除いた5年間ということになる。
同情的に見るならば初年度が良すぎた反動なのかもしれないし、批判的に見るならば看板倒れということになるのだろう。

(次ページ: 日本株低迷の本当のワケ)


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