ブラックロック
 

日本株はアンダーウェイト継続:ブラックロック

資産運用の世界最大手ブラックロックが、日本株の外需依存を理由にアンダーウェイトを継続した。


「日本は年央から主要株式市場中で最良のパフォーマンスを上げてきた。・・・
米中貿易摩擦の緊張が緩和したと感じられたことで、投資家はそれまで敬遠されていた資産、低迷していた日本株を含むバリュー株などにシフトした。
私たちはこのローテーションに持続力があるとは考えていない。
近いうちに、貿易戦争の後遺症が弱い経済データに反映されるに従い、市場ボラティリティが再び高まる可能性があると予想している。」

ブラックロックが同社の週次コメンタリーで、最近の日本株の好調がぬか喜びに終わると予想している。
同社が、日本株について最も心配するのは、相変わらず日本株が外需依存の体質にある点だ。
米中貿易戦争とその余波が、日本株に大きな影響を及ぼしているという。

日本のGDPに占める輸出は15%と低いにもかかわらず、日経225指数採用企業の売上の半分は海外売上から来ている。
中国は日本の輸出財にとって最大の市場であり、2018年11月以降、中国からの機械・電子部品の受注は急減している。

ブラックロックは、日本株が世界貿易の影響を受けやすい性質を問題視している。
保護主義が高まるごとに、日本株には逆風になると書いている。

さらに、日本株には国内にも大きく2つの課題が存在するという。
・消費増税
・日銀の金融緩和余地のなさ
一方で、日本企業の企業統治が緩やかに改善し、株主還元に反映されつつある点は評価している。


こうした検討からブラックロックが日本株に下した結論はこうだ。

「今のところ日本株のアンダーウェイトを継続する。
今後数か月は世界の経済成長のデータはまだ弱いままと予想する。
その後の6-12か月は緩和的な金融政策がゆっくりと幅広い経済に恩恵を与えるだろう。
しかし、もしも米中間の長い休戦が実現し、世界の製造業の活動が底を打てば、日本株を再評価する必要がある。」

ブラックロックは、日銀の金融政策に追加緩和余地が乏しいと指摘する。
その余地を使い、10月の決定会合での小幅な利下げを予想するが、それ以上は金融政策への期待は望めないと匂わせている。
日本が持つ「潜在的なワイルドカード」として

「黒田東彦 日銀総裁は、金融・財政政策の協調強化に言及してきた。
これは、わが社が最近提案した次の停滞期の対処法と似たものだ。
日本が消費増税で成長が鈍化すれば、2020年初めに財政刺激策で対処されるだろう。」

つまり、財政刺激策とともに、(クラウディング・アウトで)金融環境が引き締まらないような金融調整が行われるとの予想だ。

また、ブラックロックは少し先の話、世界経済が回復するタイミングについて、興味深い予想をしている。

最近の日本株のリバウンドは、世界経済が2020年に再加速する場合の潜在的な市場の反応の予告編になりうるだろう。
日本株の安さがこうした動きを極端にしうる。
優良株である日経225指数のPERは歴史的に低い12倍にまで落ちている。


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