海外経済 投資

日本株に注目している:ブリッジウォーター
2022年1月15日

ブリッジウォーター・アソシエイツのレベッカ・パターソン氏は、米経済・市場についての2つのリスクを挙げ、日本の株式市場に注目していると明らかにした。


いいえ、間違いなく(インフレは)完全には織り込まれていない。・・・
最も重要な2つが賃金と家賃を含む住居費で、これらは粘着的であり、上方リスクが大きいと見ている。
したがって、FRBが市場の織り込みよりはるかに利上げを積極化しない限り、インフレはFRBの目標はもちろん市場の織り込みよりはるかに上にとどまるだろう。

パターソン氏がBloombergで、市場はまだ十分に将来のインフレを織り込んでいないと断言した。
年7%のインフレが和らぐ可能性こそ認めるものの、まだ市場は十分に将来のインフレ水準を織り込んでいないという。

パターソン氏は、インフレに対するFRBの見方、インフレに対する市場の見方がまだ楽観的と見て、FRBは金融引き締めを行うが、十分な引き締めには届かないと読む。
このため、2つの結末を想定しているという:

  • 「予想を超えるインフレ」
  • 「予想を超える引き締め」

パターソン氏はこの2つを「or」で結んでいるが、2つの事象は排他的とは限らない。
FRBが中途半端なら両方が起こる可能性があるところに本当の恐ろしさがある。

パターソン氏は、FRBの内心を確実に読むことはできないと達観する。
そのため、ブリッジウォーターは双方に対応できるポジションを取っているという。

米国債利回りは上昇し、年末予想のメジアンは2%前後、リスクは上方に寄っていると考えている。
インフレから身を守るため、幅広い多様なコモディティのバスケットのようなインフレ感応度の高い資産を物色している。
FRBが予想以上に流動性吸収を速める場合に備え、流動性の変化に対してより感応度の低い株式市場に注目している。

予想を超えるインフレに対してはコモディティ等。
予想を超える引き締めに対しては金利上昇に強い株式、というわけだ。

パターソン氏は、市場のコンセンサスどおり、グロース株には慎重だ。
堅調な設備投資、キャッシュ・リッチな企業には自社株買いも見込める一方、すでにバリエーションが高く成長について楽観的すぎ、金融政策も引き締めに向かうためだ。
多くの企業が市場の高い成長期待を達成できないだろうという。

グロース株の見通しが低下しつつあることは、ブリッジウォーターが外国市場に目を向ける理由だという。

求めているのは世界経済の強い名目成長の恩恵を受け、流動性吸収への感応度が低く、おそらくはるかにバリュエーションが良い(低い)。
例えば日本であり、わが社が現在株式市場で注目している市場だ。

パターソン氏は、もちろん米市場内でのローテーションでやれることも多いと話す。
グロースが少し色あせるなら、バリューはどうかとなる。
同氏は、バリュー投資の成否が世界経済の出来にかかっていると説明する。
今年まだ米経済は強いと予想する一方で、昨年鈍化した中国経済は金融緩和での立て直しを模索している点を指摘した。

「この2つの大きな経済エンジンが2022年好調なら、シクリカルやバリューが確固になるとの自信が深まるだろう。」

ブリッジウォーターの中国推しは今始まったことではない。
さらに、同社を史上最高のヘッジファンドに押し上げたのはオール・ウェザー戦略、つまり、うまく分散することにある。
パターソン氏は、今こそ分散が重要な時だとして、その観点からも中国市場の利点を語っている。

中国がサイクルで(他国と)異なる局面にあるなら、
他国がみな引き締めにより流動性を減らそうとしているのに、中国が市場に流動性を供給し経済成長を支えようとしているなら、
もちろん中国は規制上のエコシステムを強化するため規制による締め上げをしているものの、同時に本当に魅力的なバリュエーションも見受けられ、さらに金融緩和環境もある。
だから、中国株のチャンスを見計らいつつ中国の債券を持つ手もある。


-海外経済, 投資
-, , , , ,

執筆:

記事またはコラムは、筆者の個人的見解に基づくものです。記事またはコラムに書かれた情報は、商用目的ではありません。記事またはコラムは投資勧誘を行うためのものではなく、投資の意思決定のために使うのには適しません。記事またはコラムは参考情報を提供することを目的としており、財務・税務・法務等のアドバイスを行うものではありません。浜町SCIは一定の信頼性を維持するための合理的な範囲で努力していますが、完全なものではありません。 本文中に《》で囲んだ部分がありますが、これは引用ではなく強調のためのものです。 その他利用規約をご覧ください。