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日本株が低迷し続ける本当のワケ:ジム・ロジャーズ
2020年5月4日

ジム・ロジャーズ氏が、原油・金・日米の経済についてコメントし、日本が停滞を脱出できない理由を話している。


世界で今最も安い資産はコモディティだ。・・・
RICIは、コモディティ市場に投資する最良の方法だ。

ジム・ロジャーズ氏がFTで、農産品をはじめとするコモディティ市場の割安感を指摘した。
自身が1996-97年に開発し今も運営に関与するロジャーズ国際商品指数(RICI)をアピールしている。
ロジャーズ氏は、コロナウィルスが撃退されてもしばらく経済へのダメージが残ると予想する。
選挙前の寛容な刺激策により市場回復がしばらく続くとしても、じきに再び調整局面が訪れるという。
まだ米国株は買い時でないと言いたいのだ。

一方、コモディティはすでに大きく沈んでいる。
流動性相場で押し上げが可能な株や債券とは異なり、コモディティの多くは実体経済の影響を強く受けるためだ。
逆張りを1つの条件に挙げるロジャーズ氏からすれば、コモディティへの注目は自然なことだろう。
同氏は、先月一部先物価格でマイナスを記録した原油についてコメントした。

ロシアとサウジが価格戦争によって米シェール産業を破壊し始めた。
原油価格は彼らの予想以上に下落し、底を打ちつつあるが、改善するまで数年要する可能性がある。
米国には効率のよい黒字のシェール・オイル生産者が存在するが、1バレル20ドルでは立ち行かない。
フラッキングとはみんなが望むような奇跡ではなく、バブルが弾けたんだ。

マイナスを脱したとはいえ、原油価格はまだ20ドル前後。
米シェール産業の損益分岐点が40-50ドルと言われているから、このままの状態なら同産業は壊滅的な打撃を受ける。
同セクターは低格付の債務の大口利用者でもあり、債務市場への波及も覚悟しなければならない。
ロシアとサウジがここまでの戦果を認識していたのかは定かではないが、現状は相打ち以上の効果といえるかもしれない。

もう1つ最近ホットな話題は貴金属だ。

「私は買った金を売ったことはない。
2010年に止めたが2019年に再開した。
金・銀の価格比は史上最高水準に近いので、私は金より(相対価格の)安い銀を選好している。」

ロジャーズ氏が貴金属に傾倒する理由は政府や中央銀行への不信感だ。
政府は債務を増やし、中央銀行は貨幣を増発する。
これが貨幣の価値をいつか低下させると信じている。

米債務は今や第2次大戦時より大きい。・・・
各国中央銀行が行ったことは、20年前には想像もできなかったことだ。

ロジャーズ氏は、米国が歴史を学ばず、1920年代の英国の轍を踏んでいるという。
英国が凋落し、徐々にデファクトの基軸通貨の地位がポンドから米ドルに移っていった時代だ。
同氏は以前から、米ドルが基軸通貨の地位を失う時が来ると予想している。
その一方で、新たな基軸通貨候補がまだ表れていないとも認めている。

ロジャーズ氏は年初から、日本株への投資を検討中と話してきた。
検討中の割には、日本株がコロナ・ショックで大きく下げても、まだ買っていない。
それどころか、米国について、日本のようにならないことを望んでいる。

日本株がまだピークから60%低いのは、失敗者を破綻させずに企業を救済し続けたからだ。(訳注:数字は正確ではない。)
市場は政策立案者より賢い。
健全な経済が常に勝つものなんだ。


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