ブラックロック

 

新興国市場株式に投資する条件:ブラックロック

資産運用の世界最大手ブラックロックのラス・ケストリッチ氏が、条件付きながら新興国市場株式への投資を奨めている。
新興国市場は歴史的に金融緩和の恩恵を受けやすい市場なのだという。


なぜ先週あった声明が新興国市場にとって重要だったのか。
まずECB、そしてFRBが明確に金融緩和への転換を示唆した。
続いて起こった金利・米ドル相場・クレジット・スプレッドの変化がすぐさま金融環境を緩和させた・・・

ケストリッチ氏が自社ブログで、欧米の金融緩和スタンスが新興国市場に大きな影響を及ぼしつつあると指摘している。
2018年は金融政策正常化を匂わす中央銀行が市場の足を引っ張る展開が見られたが、今年はその逆だ。
FRB・ECBはどんどんハト派的な立ち位置に変化し《保険的利下げ》も辞さないとのスタンスを匂わせている。
こうした中で、なぜケストリッチ氏は新興国市場に注目するのか。
根拠は単純だ。
こうした環境では、もっとも高リスクの資産が上げやすいからだ。

景気サイクル終期に高リスク資産? 新興国市場? といぶかしむ人もいるだろう。
今後、世界的な景気の鈍化・減速となれば、新興国市場は先進国以上に影響を受けるかもしれないからだ。
市場が弱気相場入りし、景気が後退すると予想する人には新興国市場は考えにくい選択肢だろう。


ケストリッチ氏は条件付きで新興国市場への投資検討を奨めている。

貿易摩擦が居座るが爆発はしない、世界経済が成長を続けると信じる投資家には、新興国市場株式を検討すべき強い根拠がある: かなり緩和的な金融状況の見通しだ。
・・・
先進国・新興国市場のいずれの株式も金融緩和の恩恵を受けるが、新興国市場は歴史的により多くの恩恵を受けてきた。
これは危機後特に顕著だ。

ケストリッチ氏によれば、金融環境に対する新興国市場株価の感応度が特にQE開始後の2010年(QE1が終わりQE2が始まった年)以降上昇したという。
また、ベータも過去、新興国市場の方が大きかったという。
(注: 原文に明記されていないが、ここでのベータとは国別・地域別のベータでなく、広い市場でとらえたベータであるものと思われる。つまり、世界経済の変動への感応度ととらえればよかろう。)

ケストリッチ氏は、金融環境が緩和的になるとの前提を置くならば、それに対して感応度の高い資産クラスの1つ、新興国市場を検討すべきと主張しているのだ。

2月終わり以降MSCI Emerging Market Indexは横ばいだった。
対照的に、先進国市場の株式は約5%も上昇した。
最近の各国中央銀行のスタンスの変化を見る限り、新興国市場株式がキャッチアップを始めるのかもしれない。


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