Blackstone
 

改善はいつも喜べるものではない:ブラックストーン

ブラックストーンのジョー・ザイドル氏が、市場心理の好転とは逆に、慎重な見通しを語っている。


今はファンダメンタルズのリスクが(さらなる上昇より)優勢だ。

ザイドル氏がCNBCで、従前からの弱気スタンスを継続した。
今年の市場の回復は「FRB利下げ・流動性・中央銀行の政策」による金融相場だとし、業績(ファンダメンタルズ)をともなっていないと指摘した。

「結果、投資家はリスク資産、株式だけでなくあらゆるリスク資産に対して大きな注意を払うことなく買い上げてきた。
一歩下がって米国株市場のファンダメンタルズを見直すと、企業収益の伸びは前年比でマイナス、利益率は横ばい、売上成長は基本的に鈍化し横ばいだ。」

ザイドル氏は、今年のFRB金融緩和が景気後退リスクの高まりに対処したものと指摘。
景気後退リスクが高まる中で株価が上昇するのは「やや奇妙」と話した。
市場は中央銀行にばかり目を向け、株価はファンダメンタルズより先を行っているという。

第3四半期の企業収益は振るわず、第4四半期の企業収益もそれほど改善しないだろう。
2020年についてはクラックがあり、環境はさほど改善しないだろう。


ザイドル氏は「クラック」の内容までは詳述しなかった。

ザイドル氏はファンダメンタルズを重視する立場から、ブラックストーンの年内S&P 500目標2,875を継続すると言い切っている。
米国株は史上最高値を試す展開が続いており、S&P 500も3,000を上回っている。
事実上、年内の残りで下げを予想していることになる。

世界に流動性が溢れTINAトレードになっていることから、米国株が上昇するのではないかとの見方についても、その思考経路について危うさを指摘している。
ブームやバブルにどう向き合うか、その姿勢を問うものだ。

「ある時点で成長が鈍化しリスクが高まるサイクル終期・・・
その議論は、イス取りゲームと同じことで、投資家を災難に陥れる。
それがどう終わるかはよく知られている。」

さらに、ザイドル氏は、世界が決してTINAトレードではないと、極端な例を紹介した。
オーストリアの100年国債だ。
これが今年のピークで年初来75%の上昇になったのだという。
目を凝らせばリターンの取れるトレードもあると言いたいのだろう。

ザイドル氏は、警戒を解かない。
逆転が解消したイールド・カーブも、回復が見られる経済指標も鵜呑みにするつもりはないようだ。

データを見るなら、過去5回の景気後退を回顧するなら・・・
イールド・カーブが長短逆転した時点を見ると、景気後退の前にデータは通常改善するものなんだ。


 - 海外経済, 投資 , , ,