ブリッジウォーター・アソシエイツのカレン・カーニオルタンブール氏が、足元で有望な投資先、有望なインフレ・ヘッジ手段について話している。
一部テック株が買われ、暗号資産が買われた。
いくらかプレッシャーがかかり始めた今も、これら分野はバリュエーションが高く新規参入が多い。
流動性が吸収されていくにしたがい、最もプレッシャーを受けることになろう。
カーニオルタンブール氏がBloombergで、最も大きく流動性の恩恵を受けたものが、その巻き戻しでも最も大きく打撃を受けると予想している。
同氏によれば、米国株市場は外国市場と比べ最も魅力の低い市場の1つだという。
流動性の収縮に対し脆弱であり、バブルとなっている銘柄があり、投資家の米国株への配分が過大と見られるためだ。
「米債市場はひどい投資先だ。
インフレ圧力が増加しようが、FRB利上げを市場の織り込みより加速させる圧力が増加しようが、債券市場に打撃を与える。」
カーニオルタンブール氏は、米国株に魅力がないという一方で、米債市場はさらに魅力がないと話した。
現金についても尋ねられたが、「さほど魅力的でない」と答えている。
資産の避難場所としての需要を認めつつも、インフレが高く購買力が保てない点を問題視している。
では、有望な投資先はどこなのか。
2つアイデアが挙げられている。
- 「名目成長への感度が高いもの」:
実質成長とインフレのどちらが起こっても恩恵を得られる投資先で、コモディティが例。
ほとんどの投資家はインフレからの守りが十分でない。 - 「ブームの間にお金が向かわずバリュエーションがまだかなり安く見えるところ」:
例えば新興国市場。
ウクライナをめぐる緊張等で、投資家が一律に新興国市場から引くならチャンス。
また、インフレ・ヘッジの手段を尋ねられると3つを挙げている。
- コモディティ: 実質成長とインフレの両方から恩恵を受ける。
「金属や炭素クレジットを選好している。
これらは循環的強さへの感度が高いだけでなく、大きな趨勢的課題(気候変動)が存在するためだ。」 - 物価連動債
- 金:「金はまだ通貨価値下落に対する良いヘッジだが、単に幅広く強い経済に対するヘッジとしてはあまり良くない。」