投資を厳選するための工夫:ジム・ロジャーズ

ジム・ロジャーズ氏が、日本の直面する選択について語っている。
また、ちょっとだけ新鮮味のある投資のヒントを明かしている。


これは少し誇張されている。

ロジャーズ氏がBS日テレのインタビューで思わず口走った。
番組の用意したフリップで、ロジャーズ氏が「史上最悪の恐慌 消える日本?」と予言したことになっていたからだ。
その前にウォーレン・バフェット氏・ジョージ・ソロス氏とロジャーズ氏を並べ「世界3大投資家」と持ち上げた時も微妙な表情をしていた。

同番組ではロジャーズ氏がトランプ当選を予言したことになっているが、そうした事実はない。
(どちらもひどい候補とは言っていた。)
特に、当選した場合の市場の反応については、袂を分かったジョージ・ソロス氏と同様、真逆の予想をしていたほどだ。
経済・金融の素人が作った番組であるのは歴然で、新刊の宣伝のためとは言え、ロジャーズ氏が気の毒だった。

ロジャーズ氏は《伝説の投資家》だろうし、史上屈指の投資家でもあろう。
しかし、「世界3大投資家」ではないだろうし、本人もそこまで奢っていないはずだ。
クォンタム・ファンドは史上2番目のヘッジ・ファンドだが、それを支えたのはソロス氏、ロジャーズ氏のほかにスタンリー・ドラッケンミラー氏もいる。
さらに、歴代No.1のヘッジ・ファンドの運用者が入らないのもおかしい。

こうした番組ではあったが、そこは気のいいロジャーズ氏のこと、うまくいつもの調子で話をしている。
目新しいものはなかったが、日本についてもいつものように話している。

「日本の債務は増え、人口は減っている。
30-40年後にはどうなるのか。
日本の借金は誰が払うのか。
・・・事実を直視しないといけない。」

ロジャーズ氏が日本財政の悪化について心配した。
同氏はすでに昨年、日本へのエクスポージャーを解消している。

「安倍首相はたくさん支出しているため借金は増えている。
そして増税しようとしている。」


ロジャーズ氏は気のいい人だ。
他国に来て、他国について批判して、無益な議論をしたくないと思っている。
先日のインドでのような被弾をしていいことは1つもない。
あくまでロジャーズ氏の語りとは、一面の重要な真実を含んだシニカルな金融ショーなのだ。

ロジャーズ氏は、日本の財政悪化を批判的に見ている。
同時に増税が誤りだと言っている。
では、何が本心なのか。
増税ではなく歳出削減に取り組むべきといいたいのだ。

ロジャーズ氏は、日本人が選択を迫られているという。
拡大による均衡か、縮小による均衡か。
後者を選べば、日本の生活水準は低下せざるをえない。
では、前者を選ぶなら、何をしなければならないのか。

「子供を増やさないといけない。
日本の赤ちゃんの方が外国人の赤ちゃんよりいいなどと考えず、移民を増やすこと。
始まったことはいいことだが、十分ではない。」

現在シンガポールに住むロジャーズ氏は、移民を多く受け入れたシンガポールが成功した経緯を話す。
1.3億人の日本に年7千人だけではたいした変化ではないと指摘する。

「(シンガポールは)移民を管理している。
賢く教育を受け才能がある、成功する人たちを受け入れている。
多くの移民を受け入れとても成功した。」

投資についてのアドバイスを求められると、いつもの通り、他人の意見を聞かず、自分がよく知っているものに投資すべきと説いた。
自分自身で調査を尽くすことが重要とした。

「20件しか投資できないと決めたら、とても慎重になれるだろう。
・・・
投資してすぐに回収するなどというのはよくない。」

1つ1つの投資を徹底的に調査し、安易に妥協をしないことが大切と言いたいのだ。
ロジャーズ氏は、投資が自分にとっても簡単なことではないと話している。

投資して損をするより、低金利でも貯蓄した方がいい。
・・・
うまくいくと自分でわかるものが見つかったら、よく調査して株を買うといい。
そして、メールで私にも教えてほしい。


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