ハワード・マークス

 

投資にとって最も大切な3語:ハワード・マークス

Oaktree Capitalのハワード・マークス氏が、投資におけるランダムさへの対処法を説明している。
ただただ愚直に極端な投資環境を待つことだという。


「市場が極端なところまで行って、とても高いか安いかになるまで待った時だけに予想するようにすれば、サイクルの見極めの間違いは把握できる。
そして、正しい結論に達するなら、うまくいく。
忍耐できず、極端な状況でないのに市場を予想しようとすれば、この論理は難しくなるので、そう頻繁にはやれるはずはないんだ。」

マークス氏が香港でのインタビューで徹底した《Buy low, sell high.》を奨めている。
リスクをコントロールした上でリターンを上げていくには、予想の確度を高める必要がある。
そのためには、資産価格が極端な領域に達するまで待つしかないという。
この「辛抱強い日和見主義」を実行できるかが結果を左右するのだという。

マークス氏が安全策を奨める背景には、市場に多くはびこる傲慢の存在がある。

将来がいかに予見不可能かを理解するためには、中でもランダムさの本質を理解することが大切だと思う。
投資ビジネスでは、たくさんの人が将来を予見できると考えている点を認識することも大切だ。
おそらくさらに大切なのは、たくさんの人は、自分の仕事が将来を予想することと考えている点だ。


マークス氏は経済・市場は確率現象だと考えている。
どんなに理に適った手続きにしたがって予想を試みても、必ずランダムな要素が多く残る。
この無知の知を自覚していないと、大きな過ちを犯すことになる。
ところが、業界にはこの傲慢を引き起こすような素地が存在する。

「もしも将来を予想できなければ仕事を失ってしまうと彼らは考えている。・・・
たくさんの人が、もしも将来を予想できないと認めてしまったら、顧客が、予想できると主張する同業者のところに行ってしまうだろうと恐れている。」

保身のために何かを言わなければならない。
これが無知の知を失わせてしまう。
マークス氏は、投資業が難しい商売であると話す。

「投資とは、将来が不可知であるにもかかわらず将来を扱い、最適な将来のために資本をポジショニングすることだ。
そして、将来にはランダムさが付きまとう。」

こうした困難の中、投資において一番大切な3語は「I don’t know」だという。
その意味を説明するために、マーク・トウェインの言葉を引いている。

あなたを困難に陥れるのはあなたが知らないことではない。
あなたが知っていると確信しているが、間違っていることなんだ。


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