ハワード・マークス

 

投資が儲からない時代がやってきた:ハワード・マークス

Oaktree Capitalのハワード・マークス氏が、自動売買の優位性を認め、今後は生身の投資家が圧倒的に不利になると語った。
機械に負けない「非凡な洞察力」習得のためのアドバイスをしている。


「自動投資のほとんどは優秀だ。
何が言いたいかと言えば、コンピューターは多くのデータを素早く、間違いなく、そして過剰な感動に囚われることなく収集・処理できる。
だから、コンピューター投資はかなり優秀な結果を出せるだろう。
投資家の90-95%より優れた結果を出せるのではないか。」

マークス氏がある講演会で、自動売買が生身の投資家を打ち負かす将来を予想した。
コンピューターは速く正確なだけではない。
人間が陥りやすい感情を持たない。
市場の大きすぎる波を生み出す過剰な心理の影響を受けにくい。

その一方でマークス氏は、投資の世界がパッシブに席巻されないことを願っているといい、またそうならないと予想した。
1つ目の理由は(長い時間を通してみれば)パッシブのリターンはさほどよくなく、アクティブのリターンはさほど悪くないと見られるからだ。
そして2つ目の理由として、一部の人間が有する「非凡な洞察力」の存在がある。


「コンピューターは企業経営者と話をして、彼がスティーブ・ジョブズになれるかを見分けることはできないだろう。
コンピューターはシリコン・バレーの5つの事業計画を読み、どれが次のAmazonになるかわかるようにはならないだろう。
まだ、非凡な洞察力が活躍する余地はあり続けるだろう。」

つまり、「非凡な」投資家は生き残るというのである。
逆に、5-10%の優秀性を持たないなら、機械に駆逐されてしまうことになる。
マークス氏は、これからファンド・マネージャーを目指す人たちへのアドバイスを求められてショッキングな答をしている。

「私の最初のアドバイスは、キャリアを1968年から始めろということだ。
2019年に始める人は、私たちが過去50年間に見てきたようなチャンスには恵まれないだろう。」

これからの投資家は人間だけでなく機械にも勝つことが要求される。
暗い将来を示唆した上で「非凡な洞察力」のために必要なポイントを列挙した。

  • 専門性
  • フォーカス
  • 強さ
  • 長期投資には忍耐
    「トレーディングで食べて行こうとするのは好きじゃない。
    それは正反対のことのように思える。」
  • 感情のコントロール
  • 投資が好きなこと

とりわけ、最後のアドバイスは50年間を投資に捧げてきた人らしい印象的なアドバイスだ。

将来の投資家は過去の投資家・ファンドマネージャーのようには儲からない。
だから、投資の理由は好きだからでないといけない。
・・・
いつもフィールドが変化し、新たな答を探さなければいけない。
過去の答は未来の答にはならない。
信じられないくらい知的で刺激的な営みであり、みんなに奨めたい。


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