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成長・インフレ期待はピークアウト:デービッド・ローゼンバーグ
2021年7月7日

ベア派エコノミストのデービッド・ローゼンバーグ氏が、米国株市場の有望セクターについて話している。
ベア派のロジックがどのようなセクターに行き着くか、頭を整理しておこう。


株式市場は・・・米国債市場が告げるのと同じメッセージを告げている。
それは、経済成長、財政刺激策、インフレ期待がピークを打ちつつあるということだ。

ローゼンバーグ氏が、米経済のピークアウトが近いと話している。
足下の強い経済に一過性の要素があることはコンセンサスだが、それがすでにピークアウトしつつあるというところ、ベア派の面目躍如といったところだろう。

ローゼンバーグ氏は、いったん高まったインフレ期待が今後低下していくと予想し、理由をいくつか挙げている。

  • コモディティ市場がすでにピークアウトしたように見える。
  • 失業給付の上乗せが終わると、みんな求職を始め、賃金を押し下げるだろう。
  • 財政刺激がピークアウトする。

ローゼンバーグ氏は、パンデミックがあっても経済のトレンドラインは変わっていないと話す。
結果、FRBの金融政策正常化はそうそう進まないという。

「私は、利上げまではるかに長くかかると考える側の1人だ。
パンデミック後の生活がどうなるかまだわからないことが多いからだ。」

ローゼンバーグ氏は、インフレ期待が今後は低下すると予想する。
また、パンデミック後の社会・経済について不確実性が高く、FRBも慎重にならざるをえないと指摘する。
このため、イールドカーブは「まだかなりスティープだが、フラット化するだろう」という。
同氏が予想するのはブル・フラット化、債券が買われる中でフラットになる予想だ。
具体的には、長期側の利回りが下がることでイールドカーブがフラットになるとの想定だ。

ベア派と呼ばれることの多いローゼンバーグ氏は、経済に対しベア、長期債に対しブル。
では、株式についてはどういう見方になるのか。

これ(ブル・フラット化予想)が意味するのは、グロース・トレードを増やすべきということ。・・・
グロース・トレードが何かといえばテクノロジー、ヘルスケア、生活必需品だ。
債券利回りが下がる時に良い傾向がある公共など。
選べばREITも大丈夫だろう。

不思議なことに、セクターの選択となると、いわゆるブル派の人とあまり変わらなくなるようだ。
ブル派はブル派で、市場サイクルが進展したという理由で、グロース等を選好する向きが見られる。
(ローゼンバーグ氏の前提も、市場サイクルの進展と言えなくもない。)
金融相場の要素が消えない中、ブルだろうがベアだろうが似たような結論に達せざるをえないのだろう。

ローゼンバーグ氏は、避けるべきセクターも話している。

「経済成長期待が低下する環境では投資したくないのが、経済成長加速時に良い経済の部分だ。・・・
住宅、自動車、資本財、一般消費財、素材、コモディティだ。」


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