海外経済 投資 政治

ウォール街 循環的には弱気になる理由はない:レオン・クーパーマン

著名投資家レオン・クーパーマン氏は、市場サイクルの観点からは弱気相場入りを心配する理由はないとしながら、趨勢的な観点からは大いに心配があると話している。


いくつかのファンダメンタルズの課題について注意が十分払われていないところがある。
でも、循環的要因と趨勢的要因に分けてみると、循環的にはすべての強気コメントに同意する。
弱気相場の条件は存在しない。

クーパーマン氏がCNBCで、米市場が(サイクルの観点から)弱気相場入りする兆候は見られないと語った。

クーパーマン氏は、弱気相場入りの条件を3つ挙げ、いずれも実現していないと話す。

  1. 景気後退の兆しがあること
  2. インフレが加速し問題化すること
    足元でインフレは高まっているが、まだ問題化しているとはいえないという。
    むしろ、現状はまだインフレが株式に有利に働く水準だという。
    「インフレが問題になるのは、中央銀行がインフレ退治を始め、インフレ退治が成長を妨げる時だ。」
  3. 市場が熱狂していること
    ジョン・テンプルトン『強気相場は悲観の中に生まれ、懐疑の中で育ち、楽観の中で成熟し、熱狂の中で死んでいく。』
    現在も熱狂はあるが、一部にとどまっている。

こうした検討から、クーパーマン氏はまだ弱気相場入りを心配する局面ではないと考えている。
先月も自らのことを「フル・インベストのベア」と称していた。
現在も基本的スタンスは変わっていないようだ。

「今はフル・インベストではないが、相応にフル・インベストに近い。
信用は用いていない。」

クーパーマン氏は、循環的視点では心配していないものの、長期的・趨勢的・ファンダメンタルズ面での視点では心配しているという。
1つには極めて低い長期金利だ。
従来、長期金利は名目成長率と似た水準で推移すると考えられてきたが、現在は大きく乖離している。
これが投資家のリスクテイクを促しているという。
もう1つは、政府債務の急速な拡大だ。

「中央銀行と財政当局はもっぱら失業に集中している。
彼らは借金の増加を気にしない。」

財政問題は、タイムラグをともなって副作用がやってくることがある。
クーパーマン氏は78歳。
問題が起こるまでには死んでいるだろうから、心配する必要はないのだろうと前置きをした。

でも、私は心配している。
借金の増加ペースが速すぎるので心配している。・・・
これは持続可能ではない。
長期的にインパクトを受けることになる。


-海外経済, 投資, 政治
-, ,

執筆:

記事またはコラムは、筆者の個人的見解に基づくものです。記事またはコラムに書かれた情報は、商用目的ではありません。記事またはコラムは投資勧誘を行うためのものではなく、投資の意思決定のために使うのには適しません。記事またはコラムは参考情報を提供することを目的としており、財務・税務・法務等のアドバイスを行うものではありません。浜町SCIは一定の信頼性を維持するための合理的な範囲で努力していますが、完全なものではありません。 本文中に《》で囲んだ部分がありますが、これは引用ではなく強調のためのものです。 その他利用規約をご覧ください。