引退後の3大財務リスク:FOX

FOX Business(Motley Fool発)が、引退後の世代が迎える財務的なリスクを紹介し、注意喚起している。
理屈や制度に偏らず、より現実に視点を向けているのが面白い。


「引退後とは人生を楽しむための期間であるべきものだ。
しかし、悲しいことに、多くの高齢者がお金にまつわるトラブルに遭う期間になった。
・・・不幸なことに、ある出来事が財務上の危機を引き起こしたり、少なくとも引退した人たちの財務的安全を大きく悪化させたりすることが起こりうるのだ。」

FOXが引退世代の大きなリスクを3つ挙げている。

  • 未亡人になること
  • 高額な医療費
  • 認知機能の低下

なんと具体的かつ生々しいリストだろう。
とりわけ3点目については理解はできても何かを実行している人は多くないのではないか。
記事では「認知機能の低下が運用能力を低下させれば、高齢者は資金ショートのリスクにさらされる」と指摘し、これを助長する2つの背景を挙げている。


  • 確定拠出年金などの普及で、投資家自らが判断を下す必要のある場面が増えている。
  • 高齢者を狙った詐欺が後を絶たない。

それが真っ当な投資の検討であれ、詐欺や騙しを見極める場面であれ、高齢になれば万全の判断を下すのが難しくなるのだ。
今、本を読んだり、話を聞いたり、インターネットを閲覧したりして一生懸命投資を勉強している読者は、個人投資家の中で洗練された意識・知識を有する人たちだ。
しかし、その同じ人が何十年後、投資の果実を収穫する時期になった時、果たして万全の投資回収をできるのか、そこが心配されている。

「(ボストン大学)退職研究センターによれば、効率的な運用の能力は多くの高齢者において70代から低下し始める。
・・・
痴呆が進み運用の手助けを得られない高齢者は、家賃や食費を払えないなど厳しく定義された財務上の困難に直面する確率が7%ポイントも高い。」

記事では、信頼のおける家族・友人・弁護士と取り決めをしておく、信託を設定するなどの対策を紹介しているが、正直なところ庶民からすれば現実味がない。
信頼のおける家族がいれば理想的だが、日本に限らず少子高齢化が進んでいる。
信頼のおける年下の友人・弁護士は見つかるだろうか。
庶民の小金を信託にするなど現実的だろうか。

やはり解決策は1つしかない。
死ぬまで判断力を失わないですむよう、努力し続けることだ。


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