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ブラックロック 年内テイパリングも非現実ではない:ブラックロック

資産運用の世界最大手ブラックロックのラス・ケステリッチ氏は、FRBが年内にテイパリングを始める可能性もないとはいえないと話している。


それ(FRBテイパリング)について話し合うことを話しましょうか?
今朝、それについて話すべきなのか?
どれはどれだけ重要なのですか?

Bloombergキャスターがケステリッチ氏に尋ねた。
最近の米市場の興味はインフレとFRBの金融政策正常化にある。
ほぼすべての識者のコメントは(多くが明示的に)この2点に関わっている。
FRBに対しては、その頑なさを指摘する人が多い。
(同じブラックロックのリック・リーダー氏もその一人だ。)
頑なさを半ば揶揄する言い方が、FRBはテイパリングについて「話し合うことを話さない」というものだ。
多くの人が、わざと舌を噛みそうなふりを入れて、このフレーズを用いる。
パウエル議長への質問でも使われる流行ぶりだ。

FRBが政策スタンスを今後数か月で変えていくのは重要だ。
第4四半期にテイパリングが始まると考えるのも非現実的とは言えない。

ケステリッチ氏は、FRBがインフレ等について思い込みを持たず、柔軟に政策を決定していくよう求めている。
そうしたいわば原則論の一方で、個別具体的にFRBが行動を早めるかどうかは不透明だという。

「長期利回りは現実に目覚ましく抑えられており、2-3月から上抜けていない。
40年間で最大のインフレにもかかわらず、債券市場のボラティリティもまた2-3月から大きく下がったままだ。・・・
10年債利回りはまだ1.65%で、債券市場のボラティリティはまだほどほどであるのを理解しないといけない。
それこそ現時点で株式の下落幅がわずか3-4%である一因だ。」

FRBの頑なな緩和継続スタンスによりインフレ・リスクが高まっているなら、インフレとともに金利が上昇し、株価調整の幅がもっと大きくなってもおかしくなかった。
しかし、金利にも株価にもそうした動きはまだない。

経済再開の中でこれまで敬遠してきたグロース株について尋ねられると、ケステリッチ氏は「莫大な時価総額の、質の高いテック銘柄」にいくらかチャンスがあると話した。
同氏は、グロース株が長デュレーションであること、経済再開時に金利上昇が見込まれることを理由に、同ファクターを避けてきた。
まだ当面は苦戦するかもしれないが、中期ならば考えられるという。

「利益を見込むのが5-10年先というような投機的な銘柄は、ポートフォリオから減らしてきた。
もしも質の高いテック銘柄ならYesだ。
今後1-2四半期すごいGDPの数字が出てくるなら、そうした銘柄はアンダーパフォームし、シクリカルが良いだろう。
2-3年を見通すなら、ポートフォリオに持っていてよい。」

ケステリッチ氏は、米国債のヘッジ手段としての有効性を尋ねられ、従来どおり「今は大きくない」と答えている。
第一の理由は、株式と債券の関係が正の相関になっていることだ。
これでは、株式と債券は一緒に上がり、一緒に下がってしまい、ヘッジにならない。
もう1つは債券のボラティリティが株式のそれに比べて小さいこと。
債券が動かないなら、方向はどうあれ、ヘッジの役にはあまり立たなくなる。

債券がヘッジにならないなら、投資家はどう対応すればよいのか。
ケステリッチ氏は自らのポートフォリオでの対応を明かす。

キャッシュ・ポジションを持っている。
これは、デュレーションをとても短期化していることの裏返しなんだ。


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