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年内の米長期金利低下は終わった:ジェフリー・ガンドラック
2019年9月18日

債券王ことダブルライン・キャピタルのジェフリー・ガンドラック氏がポッドキャストで、米長期金利の底入れとQE再開を予想した。
米短期金融市場での金利急騰がその材料になるのだという。


これは差し迫った災難かといえば、そうではない。
FRBはこの警告サインを理由に、バランスシート拡大に回帰するだろう。

ガンドラック氏がBloomberg 1)で、FRBのQE再開を予想した。
ガンドラック氏が「これ」と指したのは今週に入り米市場で起こった短期金利の急上昇だ。
短期金利の上昇は通常、月末や四半期末などに起こることがある。
月末・期末の資金繰りのために資金需要が増すためだ。
ところが、今回はそれが月中に起こっている。
このため、ニューヨーク連銀は約10年ぶりにオーバーナイトのレポにより短期資金の供給を行った。

短期金利上昇の原因としては2つの原因が噂されている。

  • 法人税支払いのための資金需要
  • 米国債の大量入札のための支払い

法人税の支払いは毎度のことだろうから、今回は後者が効いているのだろう。
今回の話は短期金利だから、FRBは適切に対応するだろうし、現時点では一時的なものと考えるべきだろう。
しかし、国債への投資のためのドル需要が高まり金利が急騰したという現象は、クラウディング・アウトを連想させるものだ。
実際、米財務省はこれまで金利が低いというだけで短めの国債での資金調達を増やしてきたから、資金繰りは相対的に煩雑になっていたはずだ。
長期金利が低くなると逆に長期化を模索しているが、これは資金繰りを長くする効果はあっても、足元の国債大量発行を食い止めるものではない。

オーバーナイトの資金供給をしても、翌日にはそうした流動性は連銀に吸収されてしまう。

「凍り付いたことはマイナスとしかとらえようがない。・・・
FRBはQEに向けてよちよち歩きしているところだ。」2) CNBC

ガンドラック氏は、FRBが「銀行システムのつまりを取り除こうとして」1) QEを再開すると読んでいる。
ただし、同氏は18日のFOMCについては、FRBがなるべく多くを語らないようにするだろうと予想している。

ガンドラック氏は、米10年債利回りについて年内の底を通りすぎたと話した。

金利低下に賭けるのは得策でない。

と語り、10年債を買うべきかとの質問に対しては「絶対にNoだ」2) と答えている。

ガンドラック氏は5月末、米長期金利がかなり近いうちに反騰すると予想していた。
しかし、長期金利は市場の不安の高まりを反映し、その後もしばらく下げ続けていた。
8月末から今月にかけ1.4%台に達すると下げ渋り、近時は1.8%近辺で推移している。


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