ハワード・マークス

 

平均的な投資家が勝つための条件:ハワード・マークス

Oaktree Capitalのハワード・マークス氏が、FRBの金融政策や投資の本質について語っている。
さらに、自身の投資スタンスとチャンスが近づいている資産クラスにも言及した。

「間違いなく短期のオッズはよくなったが、おそらく長期では高いつけを払うことになる。
FRBは時々市場をそのまま伸長させるのが仕事のように見えることがあるが、そうすれば他のことができなくなる。
長期で見れば、いいことではないのだろう。」


マークス氏がCNBCでFRBの変心を心配している。
先月のFOMCを境にFRBが大きくハト派側に振れたことで、金融政策正常化の道が遠のいたことのデメリットを見ているのであろう。
現在のFRBに対する信頼・敬意を滲ませながらも、金融緩和にはコストもともなうことを指摘している。

FRBが利下げに転じる可能性について尋ねられると、仮にそうなれば驚くだろうと答えている。

「医者のところに行ったら、とても大きな注射器を持ち出してきたので、自分は病気なんだと知るようなものだ。
FRBが利下げを始めれば、明らかにそれは米経済が問題だとFRBが考えていることを意味している。
これまでの行動は、もっと利上げしなければいけないと考えていることを示唆していた。」

金融緩和には景気刺激効果があるものの、経済がさして悪化していないと見える場合に行えば、同時に隠された悪い材料の存在まで匂わせてしまう。
多くの経済学者が言うように、期待が経済に自己実現的に働くなら、景気の足を引っ張る効果も同時に有していることになる。

マークス氏は、昨年第4四半期の市場の動揺について解説を求められると、ベテラン投資家らしく率直に答えている。


「市場に合理性を求めるのはとても危険なことなんだ。
起こっていることのいくらかは心理によるものだ。
そういうことは予想も説明もできない。」

マークス氏は、概してファンダメンタルズよりも市場の方が大きく振れる傾向があると指摘する。
現実の世界では物事は「とてもいい」と「それほど熱くもない」の間を動くが、市場では「非の打ち所がない」と「希望がない」の間を揺れるのだという。
投資家が現実から乖離した感覚を持つ時、危険とチャンスがやってくる。
投資とは心理戦であり、精神力の戦いなのだ。

「どれだけの人間が感情をコントロールできているだろう、それが本当の問題だ。
人々は相場の天井で熱狂し、最高値で買おうとする。
そして、底値で絶望し売ろうとする。
そうすべきじゃないのに。」

分析力・精神力の劣る投資家は早く見切りすぎたり、自身のポジションに入れ込んで損切りのチャンスを逃したりする。
マークス氏は、その瞬間を虎視眈々と待っている。
逆張り投資のチャンスだ。

平均的な内面・平均的な感情を持った人が市場の上げ下げに参加した場合、違うことをやらない限りは利益は得られない。

具体的に割高・割安の資産クラスを尋ねられると、マークス氏は、現時点でバブルと考えられるようなものは見られないと話している。
第4四半期の調整が資産価格をそこそこの水準に引き戻し、「極端な楽観や熱狂」が見られなくなったという。
逆に割安の資産クラスについては、新興国市場の株式・債券を挙げている。

私は、パフォーマンスが最悪のものを好む傾向がある。
今で言えば新興国市場だ。
新興国市場はひどくやられている。
仮に今がタイミングでないとしても、チャンスが近づいている。


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