グッゲンハイム

 

市場下落へのカウントダウン:グッゲンハイム

債券王ビル・グロス氏に「20年前なら債券王になっていた」と言わしめたグッゲンハイム・パートナーズのスコット・マイナード氏が足元の市場環境を解説した。
2020年前半の景気後退入りを予想し、定石どおりに経済・市場が変化していると指摘した。


「(昨年)第4四半期にこのサイクル終期のドラマが展開し始め、リスク資産が売られた。
10月のピーク後に株式とクレジットのセクターが荒っぽく下げた。
12月には厳しい流動性不足によって売りが強まった。」

マイナード氏が同社の第1四半期の「フィクスト・インカム見通し」で昨年第4四半期の市場下落を振り返った。
この下落の前から、すでに米市場は一本調子の上げ相場ではなくなっていた。
このため、「政策の失敗に対する金融市場の許容度はゼロ」だったという。
結果、市場はFRB・大統領・財務長官の発言に強く反応したのだ。

FRBは金融政策を正常化し上昇トレンドの経済成長を和らげようとして、私たちが2020年前半に始まると予想する景気後退を生み出そうとしている。
このタイミングは重要だ。
過去の例によれば、市場の状況は通常、景気後退より12か月前に悪化するからだ。
これが意味するのは、劇的なスプレッド拡大と流動性問題に直面するまで間もなくであることを認識し、割高な市場に対処しなければいけないということだ。

浜町SCIの調べでは、過去4回の米景気後退期で株式市場は単純平均8.5か月程度の先行性を示している。


マイナード氏は以前から、市場の挙動を景気サイクル終期の10段階にあてはめて解釈している。
景気後退は7番目であり、現在は1-2番目にあたる。
今後は債務拡大(3番目)、利上げ再開(4番目)と続く。
マイナード氏は今後の金融政策を予想する。

  • FRB利上げ: 年後半に1回のみ。利下げの可能性は半々。
  • FRBバランスシート縮小: 自動操縦を外す。
  • ECB: 銀行貸出促進の新政策を導入。(7日に導入済み)

マイナード氏は今後の市場の展開を予想する。

当面FRBが停止している間、リスク資産は上昇を享受するだろう。
しかし、停止は私たちが強調した過剰をより明白なものにする。
私たちが2018年第3四半期に確立したディフェンシブなポジションがいまだ有効だ。
それは、サイクル終期の市場の挙動の特徴であるボラティリティを回避するのを可能にし、他の投資家が売らざるをえない局面で割安となる資産を拾うチャンスを与えてくれる。

しばらくリスク資産が上昇すると予想していてもリスク・テイクを増やすつもりはないようだ。
仮にリターンがとれても、リスクに見合うとは考えていないのだ。
むしろ、その後の下げに賭けようとしている。

サイクル終期の《最後のひと上げ》を予想する人は少なくない。
それでも、強気派の元気がない。
昨年11月、ブリッジウォーターのレイ・ダリオ氏は「アップサイドは強くなく、リスクに見合わない」とコメントしていた。


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