海外経済

市場は経済とは別物だ:モハメド・エラリアン
2020年11月30日

アリアンツ首席経済アドバイザー モハメド・エラリアン氏は、政治が市場を政策の良し悪しの尺度とする風潮を厳しく批判している。


これが問題なのは、金融が経済から過度に乖離してきたためだ。
メインストリートとウォールストリートの間の乖離はとてもとても大きく、拡大している。
これは社会にとって健全なことではない。
市場にとっても長期的に健全なことではない。

ホワイトハウスと市場の共依存関係が問題である理由をYahoo Financeで尋ねられ、エラリアン氏が持論を繰り返した。
市場が経済から乖離を始めた時、政治が市場を助けることの意味は減っていってしまう。
そして、その乖離の理由の1つが、政治と中央銀行が市場を守る政策を続けてきたことにあるため、この問題の根は深い。

乖離した理由の1つは、市場が守られているという考えだ。
中央銀行によって守られ、ホワイトハウスから守られているという考えだ。
なぜなら、ホワイトハウスは市場(動向)を自らの政策の良し悪しの尺度として使っている。
それは間違いだ。
市場は経済ではない。

エラリアン氏はまず、政治の目的意識として市場に過度に注目することが誤りだと言い切っている。
また、市場を経済から乖離させてしまうような政策が長い目で見て経済にも市場にも不利益だと指摘する。
乖離が大きくなりすぎて、経済が追い付かず、資産価格が正当化できなくなると、いつかつけを払わなければいけなくなる。
それが金融市場だけでなく実体経済をも不安定化させる可能性があるとし、そのリスクを最小化すべきと主張した。
エラリアン氏は、バイデン次期大統領に、市場を注視しすぎないこと、慎重に重要閣僚を選ぶことを期待した。

エラリアン氏は、政治と市場の共依存関係について容易に解消できるとは考えていない。
二度あることは三度あるものだからだ。

バイデン氏だけでなくパウエルFRB議長、ラガルドECB総裁は両方ともこの共依存を減らそうとした。
市場はそれに酷い反応をし、Uターンを迫られた。
ラガルド総裁のイタリアにかかわるコメントの場合、その日のうちに撤回しなければならなかった。

ラガルド総裁は3月、金利スプレッド縮小はECBの役割でないと述べ、イタリアの財政懸念を再燃させたことがあった。


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