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市場は引き締め加速への準備ができていない:ジェレミー・シーゲル

ウォートンの魔術師ジェレミー・シーゲル教授が従来通りのインフレ予想を繰り返し、今後のFRB金融政策の見通しを語った。


これはまだ続く、終わっていない。
インフレは前年比6%を超えている。
これが収まるまで、累積的に約20-25%のインフレが進むと予想してきた。
1年ではなく2-3年での話だ。

シーゲル教授がBloombergで、しばらくインフレは高止まりすると予想した。

パンデミックが始まり、米政府が大規模な財政出動に動くと、シーゲル教授はいち早く高いインフレを予想し始めた。
教授が挙げた「約20-25%」という数字は協調的な財政・金融政策によって増加したマネーサプライの増加を勘案したものだ。
貨幣数量説のような考えに立って、マネーサプライの増加分が数年の間にインフレに転化すると予想したのだ。

「パンデミック前までの34年間のM2の伸びは(年)5.5%だった。
その後はゆうに2桁だ。
パンデミック後の18か月で25-30%の伸びとなっている。」

シーゲル教授は、足元の高インフレが一過性でないとし、マネーサプライの伸びにメスを入れない限りインフレが悪化しかねないと心配する。
あまりにも多くのお金がパンデミック時にシステムに供給され、危機時とはいいがたい今も続いている。
テーパリングは供給量を縮小することだから、テーパリングの間もさらにお金がシステムに供給され続けることになる。

「FRBは利上げを始めなければいけない。
それがマネーサプライを減らす方法だ。
利上げをし、人々に借金を返させ、支出を鈍化させる。・・・
FRBの唯一の解決策は利上げだ」

シーゲル教授は、FRBがインフレへの対処において大きく後手に回ったと考えている。

「正直言って、FRBは6か月前にテーパリングを終えておくべきだった。・・・
パウエル議長はまだテーパリング終了と利上げの間に時間を置くと含ませている。
インフレ圧力に対処するには今すぐ利上げすべきだった。」

シーゲル教授はミシガン大学消費者信頼感指数が急低下したことにつき、家計がインフレを恐れていると指摘した。
インフレへの恐れは、先買いも促すが、じきに消費者心理を冷やしていく。
教授は、大衆の方がはるかにFRBより先を行っているとあてこすっている。

家計もそうだが、投資家にとっても今後のインフレ・金融政策は心配だ。

シーゲル教授は従来どおりの想定を繰り返している。

市場は、FRBがどれだけ速く(金融引き締めを)しなければならないかについて準備ができていない。
数週前のCPIのような統計があと1回出れば、FRBはテーパリングのペースを倍に速めるだろう。

シーゲル教授は最近、12月のFOMCの結果を受けて米国株市場が調整すると予想している。


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