英財務次官も務めたジム・オニール氏が、コロナ・ショックについて適切な政策が講じられれば、市場は先読みで反応すると話している。
「金融界での40年で多くを学んだとは思わないが、学んだこともいくつかある。
1つが、いつも何か異常なことへの準備をしておかなければならず、独断的になりすぎてはいけないということ。
だから、現状況がそれらの年(2008年や1929年)より悪くなる可能性はある。」
オニール氏が印ETで、最悪の事態への備えの必要性を喚起した。
ただし、これはあくまでワースト・シナリオへの備えの話にすぎない。
実際のメイン・シナリオはもっと楽観的だ。
オニール氏は、現在、多くの国々が計画的に経済を停止させる措置をとっていると話す。
これが、世界に急激なショックを与えている。
しかし、一方で中国のように、そのやり方で先行し、封じ込めに成功しつつある国もある。
BRICsの名付け親として知られるオニール氏は、中国経済にやや持ち直しの兆しが見られると指摘した。
「過信したくはないが、4-5か月のうちに、みんなが思っていたよりはるかに良い方法でこれを脱出できたと回顧し考えることになるだろう。
あるカナダ企業がかなり早く使用可能なワクチンを発見した可能性があるとの噂もすでにある。
政策立案者がこの問題を解決するための政策パッケージを講じれば、2008年、1987年などで見られたような脱出ができるだろう。」
オニール氏は、新型コロナウィルスが封じ込め可能と見られること、医療技術が進歩していることを挙げ、問題解決に向かうと予想している。
そのために、まず国内外、特に国際的協調の下で対応策を実行すべきと話した。
さらに、人々の心理を悪化させないような手当てを講じるべきと主張している。
年後半までにはぼんやりとだが正常に戻り、みんな日々の生活と戻ってきた盛況を楽しむことができるだろう。・・・
政策立案者が、これがとても限定的な期間のもので、個人に大きな痛みを与えないとの自信を与えることができれば、市場は過去しばしばそうだったように先読みの能力を発揮し、年後半に集中し始めるだろう。