大手投資会社GMOの共同創業者ジェレミー・グランサム氏が、現在の市場を「金融史に残る巨大バブル」だと評した。
2009年以来の長い長い強気相場がついに成熟し、本格的で大規模なバブルに発展した。
極端な割高、爆発劇な価格上昇、熱狂的な新株発行、投資家による歴史的な投機的行動から、この出来事が南海バブル・1929年・2000年と並び称され、金融史に残る巨大バブルの1つとして記録されることになると信じる。
グランサム氏が自社サイト(要旨)で書いている。
同氏は昨年6月には、当時がすでにバブルだと宣言している。
10月には今回のバブルが多くの面で特異なものと述べている。
そして今回は、ただのバブルではなく、歴史に残る巨大バブルだと言っている。
過去3回のバブルを的確に予想した高名なバブルの研究家は、バブルで起こることを淡々と書いている。
これら巨大なバブルとは、財産が作られ、失われるところだ。
また、投資家がまさにその根性を試されるところだ。
当たり前のことだが、グランサム氏にとってバブルとは単なるリスクではなくチャンスでもある。
職業的な投資家はアニマル・スピリットを失うことは許されない。
バブルになるというなら、そこにあるチャンスをすべて諦めるわけにはいかない。
かといって、もちろんリスクの存在を忘れてはいけない。
もっとも、投資家はバブルに参加するようさかんに誘導されている。
「業界のすべての職種のインセンティブも、個人のすべての心理的欠陥も、投資家を吸い込むように働く。」
グランサム氏は、いつかはバブルが崩壊すると断言する。
(これまで、これは公理かつ真理とされてきたが、最近はバブルが崩壊しないという予想も見られ始めている。)
歴史に残るバブルの崩壊だから、投資家のほとんどにとって、今回が投資人生最大の出来事になるという。
「ミスを犯すな」とグランサム氏はアドバイスする。
具体的にどうすれば良いのか。
グランサム氏は策を考える上で1929年、2000年、1972年のニフティフィフティを例にしつつ、投資対象ごとの高安の乖離が存在すると指摘する。
現在安い側として世界中のバリュー株、新興国市場株式を挙げた。
驚くことではないが、バリューと新興国という2つの概念の重なりの部分に相対的に大きく賭けるべきだ。
と同時に、キャリアと事業リスクが許す限り、できるだけ米グロース株は避けるべきだ。
幸運を祈る!