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巨大な債務トラップの中にいる:デービッド・ローゼンバーグ
2021年5月14日

ベア派エコノミストのデービッド・ローゼンバーグ氏が、世界に蔓延するディスインフレを引き起こしている最大の力について持論を展開している。


私がジェローム・パウエルFRB議長の側(の予想)かと問われれば、彼の在任中のほとんどで私は彼の側ではなかったが、彼が現在のインフレ上昇を一過性と言った時、おそらく正しいと思った。・・・
私はインフレは持続しないと考えている。
エコノミストとして理論上も現実にも、FRBが(将来達成すると)言っている持続的なインフレ環境の実現を思い描くことはできない。

ローゼンバーグ氏がBNN Bloombergで、変わらずディスインフレ予想を話している。
同氏の論点は足元の高インフレの持続性だけではない。
FRBの物価目標自体が持続的に実現することはないとの主張だ。
これが正しいなら(理屈はどうあれ)リフレ政策が現実に所期の成果を上げえないことを暗示する。
ローゼンバーグ氏は、世界中に存在する「デフレ的な力」について語っている。

(債務拡大は)過去数十年一貫した問題だ。
パンデミックは世界的に、特にカナダと米国で、債務を大きくした。
それこそ金利があまり上昇しない理由だ。
返済負担が増大し、経済を害することになるためだ。

ローゼンバーグ氏は、経済全体で債務が拡大し続けている点を指摘し、それが経済を害していると主張する。
同時に金利が低下する中では具体的な経路をイメージしにくい主張だが、こうした可能性を話す人は皆無ではない。
仮に、こうした意見が正しいなら、つまり、財政・金融政策をふかすことがネットで経済にマイナスになるなら、少なくともリーマン危機後の同政策はほぼ全否定されるに近い。

ローゼンバーグ氏は、リーマン危機後にインフレも金利も元に戻らなかった点を強調する。

まだ私たちはさらに拡大する巨大な債務トラップの中にいるんだ。
これこそ地球上で最大のデフレ的な力なのだ。
これが現在見られているコモディティ・ブームに勝るだろう。・・・
債務負担は大きくなり、新たな総需要増加の制約の広範な源泉になっている。
総需要増加なしでは、一たび財政刺激策が終われば、インフレは再びクラッシュして下がるだろう。


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