投資

少し売って手元資金を持っておけ:バイロン・ウィーン
2021年4月16日

ブラックストーンのバイロン・ウィーン氏は、米経済の長期拡大サイクルが始まったと予想する一方、米市場が調整を起こしやすい状態にあると話している。


株式は通常、とても楽観的な領域になると上がりにくくなるものだ。
市場が比較的高い倍率にあり、2021年のS&P 500の予想利益200ドルに対して20倍がついており、とても楽観的であるため、ここから大きく上昇するのは難しいだろう。
だから、投資家の皆さんには、持株の一部を売って手許資金を持っておくのにちょうどいい時期だと注意喚起したい。

ウィーン氏が15日のウェブキャストで、米国株市場の脆弱性について警告した。

ウィーン氏は年初の「びっくり10大予想」で、米10年債利回りが2%まで、S&P 500が4,500まで上昇すると予想していた。
(14日の両指標は1.63%、4,124.66。)
9日のCNBC出演では、ウィーン氏は、金利予想について上振れ、株価予想について下振れがありうるととれる話をしていた。

理由は明解。
ウィーン氏の魔法のDDMテーブルが暗示しているからだ。
このテーブルは、株式と債券の相対的魅力が均衡する点をもって株価予想を行おうというものだ。
現在は概ね、EPSが200ドル、米10年債利回りが2.00%の点に当たるという。

バイロン・ウィーン氏の魔法のDDMテーブル

ウィーン氏はこのテーブルから、現在の市場が金利変動に敏感である点を指摘する。

「市場はDDMベースでは適正価格にある。
しかし、金利が2.5-3.0%に上昇すれば・・・市場はとても調整を起こしやすくなる。
よって、いつでも調整は起こりうる。」

ウィーン氏は、グロース/バリューのファクターについての質問に答えている。
足下で、バリュー有利と見える動きがあった点について、原因を端的に解説した。

  • バリュー: 通常、経済回復の時にアウトパフォーム。
  • グロース: 金利上昇時に悪影響を受けやすい。

ウィーン氏は、これが永続するとは考えていない。

「私が正しくて、経済が長期的な成長基調に乗って、GDP(成長率)が2-3%となる場合、バリュー株の利益成長は売上成長に沿ったものになるが、グロース株の利益成長は年15%以上になりうる。
だから、バリューは今は優勢だが、グロースが終わったわけではない。
グロースは今は休憩しているのだろうが、今後1年より先を見るなら、グロースは投資するのによい対象だ。」

この答の中でウィーン氏は「長期的な成長基調」と述べている。
同氏は、現在の経済回復を短期的な変化とはとらえていない。
むしろ、長期の景気拡大サイクルが始まったところとの認識を持っている。

このサイクルは数か年、おそらく5年ぐらい続くだろうが、成長率2-3%の緩慢な成長サイクルになるだろう。
今年は6-8%成長となるだろうが、これは景気後退の反動だ。
来年、最後に4%程度まで行くかもしれないが、その後は2-3%と、成熟経済の通常の成長率に戻るだろう。

経済の過熱はいつまでもは続かないという。
これを悪く取る人もいるだろうし、良く取る人もいるのだろう。


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