ウォートンの魔術師ジェレミー・シーゲル教授が、直近のマネーサプライM1の急増を指摘し、今回のポッドキャストも強気で締めくくっている。
ここペンシルベニアでも他でも室内のレストランはいたるところ閉まっている。
12月、1月初めはとても厳しい時期になる。
だから、そのための刺激策が求められる。
シーゲル教授がウォートン・ビジネス・ラジオで、米国の足元の状況を伝えている。
米国では日本より2桁ほど厳しいコロナ感染に見舞われている。
経済は再び一部停止し、一方で必要な財政政策がまだ人々の手に届いていない。
上院の議席数が確定し、次期政権が動き始めるまで、弱いモノには過酷な環境が続きそうだ。
一方で、IPOにおいて信じられないほどの投機が見られる。
ドアダッシュやAirbnbではIPO価格の倍近い値がついた。
この市場でたくさんの投機が行われている。
1999-2000年ほどではないが、一部の分野で似た点もあり注意が必要だ。
シーゲル教授は、厳しい感染状況・経済環境の中で、投資家の投機熱が高まっている点を警戒する。
2000年のドットコム・バブルとは異なるとしながらも、一部でバリュエーションが行きすぎている可能性が高いためだ。
しかし、総じていえば、教授の強気スタンスに変化はない。
教授は最近2週間のマネーサプライ(M1)の急増に注目する。
米マネーサプライM1
シーゲル教授は、2週間でM1が8,000億ドル増加したと指摘。
ただし、M1に貯蓄預金を加算すると、大きな増加はないのだという。
このため教授は、クリスマスの買物の配達が間に合うように、人々が貯蓄預金から決済預金に資金を動かしたのではないかと仮説を立てる。
この解釈が《永遠のブル》の強気をくすぐらないはずはない。
「刺激策第2弾の前にこのお金が現実に存在し、刺激策第2弾が行われればさらにお金は増える。
2021年はすでにあるより多くの爆発的な流動性が経済に作用する。」
シーゲル教授は、陰気な年もあと3週間で終わるとし、来年に期待するよう促している。
ワクチンが迅速に流通すれば、新たな世界がやってくる。
流動性は高まり、2021年はブームになる。
現在のコロナウィルスの急拡大の結果、このクリスマスがどうなろうが、2021-22年について私はとてもポジティブだ。
これこそ株式市場にとってもより重要なことだ。