安倍首相は、いやいやモディ首相は:ジム・ロジャーズ

ジム・ロジャーズ氏が、世界の政治家の繰り広げるポピュリズムへの憤りをぶちまけている。
インドの暫定予算案を選挙目当てのばら撒きと断罪し、世界の債務拡大が深刻な問題を引き起こすと予言している。


「これは、インドがさらに深く深く債務に沈んでいく事例だ。
政治家とは可能なかぎり多くの票を買おうとする。
モディ首相は次の選挙に向けてとてもいい仕事をしているね。」

ロジャーズ氏が印WIONでインドの暫定予算案について痛烈な皮肉を放った。
5月までに行われる総選挙を意識し、 ナレンドラ・モディ首相がなりふり構わぬばら撒きを行ったと指摘したものだ。
昨年12月の州議会選挙では与党が地盤とする州で敗北を喫するなど、インド政局は流動的になっている。

ロジャーズ氏はこの出演で痛恨の言い間違いをしている。
日本人にとってはまさに圧巻と言うべきカットだった。

世界のあらゆる国の政治家は選挙前になすべきことを知っている。
なるべくたくさんの票を買うことだ。
安倍首相は、いやいやモディ首相は、アメリカを含めてみんながやっていることをやっている。
選挙の前に街に出て、なるべく多くばら撒けば、たくさんの票が集まる。
モディ首相は再選されると確信している。
彼は目に入るすべての人にばら撒いている。


こうしたさもしい政治家の行動について、ロジャーズ氏はインド(、日本?)、世界にとっていいことではないと言い切っている。
ばら撒きを続けるインドは、ロジャーズ氏にとっても他の投資家にとっても、投資対象としての魅力を失っていくと話した。
ロジャーズ氏は2015年9月、モディ政権の政策に失望しインド向け投資をすべて手仕舞い、世界を驚かせたことがある。

今回の暫定予算案には、貧しい農家への6,000ルピー(約9,200円)の給付金まで盛り込まれている。
まさに札(束というほどではない)で票を買おうという話に聞こえる。
ロジャーズ氏はこうしたやり方では農業の構造問題の解決にはつながらないと厳しく批判した。
問題の根本が解決しないばかりか、財政はますます悪化していく。

インドは毎年どんどん債務を増やしている。
予算が出てくると、政治家たちは
『赤字は何とかする、借金は何とかするから、心配するな。
20xx年までによくなる。』
という。
そして同じことが繰り返す。
政治家は毎年毎年同じことを言い、どんどん悪化していくんだ。

むろん、ばら撒きを受ける側は刹那的に幸福感を享受する。
しかし、問題は解決せず、財政の持続性が損なわれていく。
これは、ついには市場を脆弱なものに変えてしまう。
今はまだ幸福感を享受できている時期なのかもしれない。
しかし、それもいつか終わる。

2008年に米国は債務過多で問題を抱えた。
2008年以降、世界中で債務は拡大した。
次に問題が起こる時には、インドだけでなく世界中で悲惨なことになる。


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