チャーリー・マンガー

 

妖精を信じ込む経済政策:チャーリー・マンガー

バークシャー・ハザウェイのチャーリー・マンガー副会長が、景気刺激策についてコメントしている。
米経済は未踏の地に足を踏み入れ、この先どう作用するか誰も見通せなくなったという。


もちろん、(景気拡大は)長く続いている。
でも、本当に注目すべきなのは、米国がこれまでこれほど通貨を発行し、これほど速く支出し、これほど多く公社債を買い入れることがなかった点だ。
これは経済学における未踏の地であり、誰もどうなるかわからない。

長い景気拡大に驚いたかとYahoo Financeから尋ねられ、過去10年間の実験的な金融・財政政策への不安感を漏らしている。
リスクをともなう政策だったが効果はあったとする一方、他にやれることがなかったとも解説している。

米国がこうした未踏の地に立ったのは誰の責任かと尋ねられると、マンガー氏は冷静に答えている。
現大統領だけではなく、その前任者たち、経済のサイクル自体に原因があるというものだ。
マンガー氏によれば、どの大統領も金融・財政刺激策を望むものだという。
その積み重ねが今の状況を生み出したのだ。


「大統領とはいつもそうするものだ。
民主主義国家の政治家なら、もちろん人々にお金を儲けさせて使わせたいと思うものだ。
そして、もちろんそれはいい考えじゃない。」

マンガー氏はこの点についてシンガポールを理想的な政策の国に挙げた。

「全世界で最良の例はおそらくシンガポールだろう。
シンガポールは債務を持たず、量的緩和も財政出動もしない。
地球で最も成功した地の1つだ。」

シンガポールの対極をなすのは、モダン・マネタリー・セオリー(MMT)に代表される、債務拡大が問題にならないと主張する積極財政論者たちだ。
マンガー氏はこうした考えを切って捨てる。

もしもそう思うなら、歯の妖精を信じるようなものだ。
だって、もう税金なんていらないんだから。
ただただ紙幣を刷って、永遠に幸福でいられる。
これは明らかに機能しない。

マンガー氏はこうした財政運営がいつか限界を迎えると指摘する。
限界の前で本当に引き返せるなら選択肢になろうが、それには大きなリスクがつきまとう。

通貨発行が生産性を害する時点がいずれ訪れる。
・・・まだそこには至っていないと思う。
でも、だれもどこにその時点があるかはわからない。


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