大統領選前の投資戦略:ジェフリー・ガンドラック

ジェフリー・ガンドラック氏のNew York Magazineによるインタビューの第2弾。
株式・債券ともに厳しい環境で、どこに投資すべきかを語っている。


国家債務を増やさず横ばいにしていたら、経済成長はなかったということだ。
マイナス成長だっただろう。
これが意味するのは、経済に有機的成長がないということだ。

ガンドラック氏がNew York Magazineに語った。
昨年、米国家債務はGDPの6%増大した。
これに対し、名目GDPは5.0-5.1%成長だ。
つまり、債務が拡大した分さえ経済成長できていない。

ガンドラック氏は10年以上続く米景気拡大を基本的に債務によるものだと指摘する。
逆に言えば、債務拡大が止まれば、景気拡大も止まる。
そして、債務はすでに相当に大きく膨張している。

「企業債務を見るといい。
企業債務はグレート・リセッション前の2006年の3倍の規模だ。
ただただ膨大だ。」

ガンドラック氏は従来から米社債、特に投資適格級の社債が大量に《堕天使》になるリスクがあると指摘してきた。

株式市場については、ガンドラック氏は従前どおり2018年1月26日が「世界の株式市場のスーパーサイクルのピーク」だったとの見方をしている。
高値を追っているように見える米国株市場も、幅広い対象銘柄を含む株価指数でみると、そこがピークになっていると指摘する。
その上で、米国株がまだ強気相場というナラティブに異を唱え、大統領選前の相場を予想した。


(強気相場というのは)完全に事実と違う。
さらに、もしも景気後退入りすれば、企業収益が改善すると予想することはできなくなる。
だから、米国株市場はよくて横ばいが続くと考えるべきだ。

一方、債券王の庭であるはずの米債券市場については予想が困難と漏らす。
ガンドラック氏は以前、米長期金利が2021年ごろまでに6%程度まで上昇すると予想し、実現されつつあった。
ところが、今年に入り、長期金利は予想外に大幅下落している。
ガンドラック氏は日欧と同様、米市場でも中央銀行は「容易に利回りを操作できる」と見ている。

「FRBはそうした考えに前向きと言及している。
債券利回りが5-6%まで上がるのか、あるいは、ゼロまで下がるのかはFRB次第だ。
FRBの発言から考えると、自然な市場に委ねられる確率は50%未満だと考えている。」

債券は、利回りが低下するうちはキャピタル・ゲインが得られる。
しかし、日欧ではすでに利回りはばかばかしいほど低く、米国でもかなり低下している。
インカム・ゲインは減り、望めそうなキャピタル・ゲインの余地も限られてきている。
利回りが上昇に転じれば、キャピタル・ロスさえ生じうる。
一方、ガンドラック氏は株式もよくて横ばいと見ている。
では、どこに投資すればよいのか。

今は金、そしてTビルだ。
これはとてもリスクの少ないポートフォリオだが、そうした資産ミックスは年初来でS&P 500をアウトパフォームしているはずだ。


 - 海外経済, 投資 , , , ,