大統領は景気サイクルをずらそうとしている:ジェフリー・ガンドラック

債券王ことダブルライン・キャピタルのジェフリー・ガンドラック氏が、トランプ大統領の再選戦術を勘ぐった。
景気サイクルをずらすことで、自身の再選に有利に働かせようとしているとの読みだ。


彼は危険なゲームをしているんだ。
FRBに利下げさせ金融緩和がタイム・ラグ後に効いてくるように意図的に経済を弱めているんだ。

ガンドラック氏がNew York Magazineに、トランプ大統領の戦術について語った。
同氏によれば、大統領は再選のために経済を意図的に操っているのだという。
金融政策にもタイム・ラグがあり、足元の利下げは来夏ごろ経済に効いてくるという。
貿易戦争をエスカレートをさせ、後に関税を撤廃すれば、足元の消費を2020年まで後倒しにできる。
選挙直前に需要が盛り上がるよう仕組むことで、票を集めようとしているというのだ。

ガンドラック氏は、景気サイクルのタイミングを思い通りずらすのは容易なことではないとコメントしている。
思い通りのタイミングにならなければ敗色は強まる。

どちらかといえば現政権の経済政策が嫌いなはずの債券市場は、図らずも大統領を応援している。
早々と大幅利下げを織り込み、FRBがその通りにしないと市場が荒れると脅迫している。


ガンドラック氏はパウエルFRB議長を憐れみ、おそらく批判している。
FOMCごとに言うことを変える中央銀行に呆れている。
前回のFOMCも物議を醸す言い回しがあった。

7月末のFOMCの『サイクル中期の調整』というのはひどいアイデアだ。
誰もその本当の意味が分かっていない。
しかし、FRBが利上げを再開しようと考えているようにも聞こえる。

利下げをしながら、市場を冷ますようなメッセージを送り出している。
株式市場は素直に楽観することができなかったようだが、これはFRBの狙ったことなのか。
今後プラスに働くのか。

ガンドラック氏は、従前と同様、大統領選前に米景気後退入りする確率を75%と予想している。
市場、ナラティブ、CEOの信頼感、FRBモデルなど、だんだん景気後退を暗示する兆候が増えつつあるという。
市場と経済が強みとアピールしてきた大統領にとって、景気後退入りのタイミングは死活問題だ。

ガンドラック氏は、前回の大統領選で誰よりも早くトランプ勝利を予想した。
2016年1月の時点で公言したが、その時点ですでにトランプ勝利を確信していたのだという。

来夏に景気後退入りしていた場合、トランプが再選されるとは想像できない。
彼が何をアピールして戦えるのかわからない。


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